100マス計算、本当に意味あるの?──効果とその先の学び方




100マス計算って良いんですか?

意味ないんですか?

あたまが良くなります。



兵庫県赤穂市の進学個別指導塾Willbeの光庵です。



100マス計算については未だにXやSNSで盛り上がっております。保護者様から「うちの子計算が苦手だから100マス計算に取り組もうと思うのですがどうですか」と相談されることもあるので、私なりの見解を述べて参ります。








目次

【結論】どういうお子様にとって??



結論ですが、大変恐縮ですが、人によります。






100マス計算を導入して教育効果がありました!

100マス計算を導入して教育効果がありませんでした。






両方あり得ます。



















100マス計算とは?

100マス計算

「100マス計算」は、計算力を高めるためのシンプルかつ効果的なトレーニング方法です。縦10マス、横10マスの表を用意し、上と左にそれぞれ0〜9の数字を並べます。そして、それぞれの交差するマスに、足し算・引き算・かけ算・割り算などの答えを次々と書き込んでいくというものです。

このトレーニング法は、現在では小学校1・2年生の足し算や引き算、九九の習得を目的とした反復練習として、学校現場でも広く取り入れられています。最近では、小学校入学前の幼稚園や保育園でも、簡単な足し算・引き算の100マス計算や、1行分だけの「10マス計算」を取り入れる園も増えてきているようです。

100マス計算が広まった背景には、2000年代初頭の「ゆとり教育」の時代があります。当時、「やはり土台となる計算力はしっかり育てるべきではないか」という教育現場からの声が高まり、ゲーム感覚で楽しく反復できるこの方法が注目を集めました。陰山先生が有名ですね。

特に、現在20代・30代の方にとっては、子どもの頃に授業や家庭学習で親しんだ記憶があるのではないでしょうか。


私の立場としては、100マス計算は「後でよい」という立場です。全員が100マス計算に取り組む必要性はありません。100マス計算より先にやるべきことがあると思っています。もちろん、熱中する子を止める必要もありません。

期待する効果



そもそも100マス計算は、



ゲーム性を取り入れることでモチベーションが上がることが一番大事なのだと思います。勉強に対する取り組み姿勢が「多少改善される」ということが大事なのです。



つまり、

走り幅跳びの記録が少し伸びていくように。

ぷよぷよの得点が徐々に伸びていくように。

テトリスのレベルを少しずつが伸びていくように。

です。






「小学校の四則計算」や「中学の方程式」で起こりえる計算ミスが劇的に改善されるかと言われれば「無理」だと思います。



100マス計算ぐらいできないとお話にならないと言っても良いです。100マス計算が2分から1分30秒になっても、勉強の大局は変わりません。



達成感や自信、勉強に対して前向きになれるという意味では、勉強量が変わり改善を望めるかもしれない程度です。



(とはいえ、100マス計算を主体的に取り組んでいる子に対して、1分30秒に意味はない、と伝えるのは間違っております。)








陰山先生の書籍を拝読すると


100マス計算を世に広めた、陰山先生の成功事例をよくよく見ていきますと「公教育における劇的な効果」という意味です。つまり小学校のカラーテストの点数ならば、100マス計算に取り組むことで大きな変化は期待できます。



カラーテストで90点~100点とれないならば、何をどう勉強してもシンドイ💦のです。100マス計算すら遅いのに小4で習う「大きな数の計算」なんてシンドすぎて拷問にみえる。ここを偉大な一歩だと思える人が100マス計算に取り組めばよいです。



そこそこのレベルの中学受験に必要なレベルの計算ミスや分数や小数が混じった四則計算の改善に100マス計算への取り組みは「直接的な改善効果」をもたらさないのです。



私は100マス計算を偉大な一歩だと思っています。勉強の初期段階におけるバタフライ効果の期待と言っても良いです。



バタフライ効果

バタフライ効果とは、初期の小さな変化が、やがては予測不可能な大きな変化を引き起こす現象を指します。まるで、ブラジルで蝶が羽ばたくと、テキサスで竜巻が起こるかもしれない、というたとえ話のようだと学術サイトは説明しています。

(AI要約)





期待せず取り組み続ける


私が、申し上げたいのは、


大人が「うちの子計算が苦手だからとりあえず100マス計算に取り組もう」と頑張り


「でも意味なかった。」「100マス計算意味ないやん」と思う子は少し違うということです。








つまり?


中学受験や中学数学において計算が遅かったり不正確であるならば、


中学受験版100マス計算
中学生用100マス計算


というように内容をかえてゲーム化するところを残して取り組むということです。そういった趣旨の問題集?計算ドリルはたくさんあるように思います。


どのような問題集や教科書もすべてを網羅出来るわけではなく、個別の部分対応です。数学を算数でもっとも目に見えて、取り組みやすく、目に見える効果を上げやすいのが、計算ということです。


目に見えやすいからゲーム化しやすいのです。



ゲーム化とは


・点数化
・目標タイム
・競争
・ポイント

など、、ゲームの要素を、ゲーム以外の領域に応用し、人々の「やる気」や「継続性」を高める手法です。例えば、ポイント、バッジ、ランキングなどのゲームで見られる要素を、学習や仕事、マーケティング活動などに組み込むことで、楽しく、自然に、継続的に行動を促すことを目指します。

(AI要約)













100マス計算に似た要素を持つ問題集

ダラダラ計算ドリルに取り組んでも計算力は上がりません。最低限スピードの目安/タイムの目安が書かれてあると嬉しいですね。100マス計算っぽく取り組めそうな問題集を一部紹介しておきます。

結局「どれが良い?」などは、「どういう人?なのか?」で変わりますので、お答えできません。





・中学受験向け
・算数に自信がある子がさらに強くなる
・中学受験に取り組まないお子様にもチャレンジしては欲しい
・小4~小6におススメ








・公立中学の数学に少し不安がある方。
・必要最低限の計算レベルを速く正確に取り組む練習が出来る。
・小6~中1生むけ






・陰山式100マス計算に取り組み終わり、次に行うとしたらこれ
・または、通分や分数の計算、2桁×1桁の計算を筆算でやっている子向け


山本塾の計算ドリル 『たし算』として山本塾のホームページでPDF形式で購入することも出来ます。問題集で全体を把握したのちに、PDF購入されることをお勧めいたします。

https://yamamotojuku.base.shop/items/70704857










まとめ


1日5分で出来ることを、100日~1000日継続すると、明らかに問題を解くスピードが上がります。多くの小学生や中学生は、公立高校受験標準問題を解けるほど、計算力を持っていないというのが現実です。

その意味において、100マス計算は偉大なのです。

教育学部の大学生が、ゲーミフィケーションについて熱く語っていたので、100マス計算を思い出しました。

100マス計算を思い出させてくれた大学生。

ありがとう。






それでも、私は100マス計算は小学4年生ぐらいからで良いと思っています。





まずは、具体的に算数を学ぶことが大切です。












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この記事を書いた人

光庵 良仁のアバター 光庵 良仁 赤穂市の進学個別指導塾Willbe塾長

●1983年6月17日生
●赤穂市出身
●赤穂高校卒
●立命館アジア太平洋大学卒

2019年3月兵庫県赤穂市に「個別指導塾Willbe」を開校。Willbe理念は「赤穂市に最高の大学受験環境を」。

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