小1〜小3の算数「基礎」とは何か？

「算数はセンスですか？」
これは、保護者の方から本当によく聞かれる質問です。

そして多くの場合、
「うちの子は算数のセンスがなくて……」
という言葉が、そのまま続きます。

けれど、日々小学生を見ている立場からはっきり言えることがあります。
小1〜小3の算数において、“センス”で片付けてよい部分はほとんどありません。

むしろ問題なのは、
「基礎とは何か」が、あまりにも誤解されていることです。

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計算ができる＝基礎ができている、ではない

小学校低学年の算数というと、

・足し算
・引き算
・九九
・簡単な文章題

こうした「目に見える成果」が、つい基礎だと思われがちです。

確かに、計算は大切です。
しかし、それは基礎の“結果”であって、基礎そのものではありません。

では、本当の基礎とは何か。

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算数の基礎①「数のイメージ」を持てているか

小1〜小3で最も重要なのは、
数を“記号”ではなく、“量”として捉えられているかという点です。

たとえば、

・5とは、5個分の集まり
・10とは、1が10個集まったもの
・8は、5より多く、10より少ない

こうした感覚が、頭の中にイメージとして存在しているかどうか。

これが弱いと、

・繰り上がりで混乱する
・文章題で何をしているかわからない
・図を描けない

といった状態が起こります。

逆に言えば、
この「数の感覚」が育っている子は、計算が多少遅くても、必ず伸びます。

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算数の基礎②「順序」と「比較」を理解しているか

低学年算数では、

・大きい／小さい
・多い／少ない
・前／後
・何番目

といった比較や順序が頻繁に登場します。

ところが、ここがあいまいなまま進んでしまう子は少なくありません。

・3と5、どちらが大きいかは分かる
・でも「どれくらい違うか」は分からない

この状態では、
引き算も文章題も、ただの暗号になってしまいます。

算数の基礎とは、
「どちらが」「どれくらい」「どう変わったか」を言葉で説明できる力でもあるのです。

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算数の基礎③「図やイメージに置き換えられるか」

算数が得意な子ほど、
頭の中で自然に「図」を描いています。

・数直線
・点の並び
・箱のイメージ
・増える・減る動き

小1〜小3の段階では、
これを無意識レベルでできる必要はありません。

大切なのは、
「図にして考える」という経験を、どれだけ積んでいるかです。

文章題が苦手な子の多くは、
「読んだ瞬間に計算式を探そう」とします。

しかし算数は、本来、

読む
↓
状況をイメージする
↓
整理する
↓
計算する

という順番で考える教科です。

この順番を、低学年のうちに体に染み込ませることが、
中学・高校での数学力に直結します。

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算数の基礎④「間違えること」を恐れていないか

意外に見落とされがちですが、
低学年算数の基礎には姿勢・態度も含まれます。

・間違えたら恥ずかしい
・早く答えないといけない
・正解だけが価値

こうした意識が強いと、
考える前に手が止まります。

算数が伸びる子は、
間違えながら考えることに慣れている子です。

「どうしてそう思ったの？」
「別の考え方はあるかな？」

こうしたやり取りを通して、
算数は“作業”ではなく“思考”になっていきます。

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小1〜小3は「算数の土台」を作る時期

テストの点数/正解不正解で一喜一憂する時期ではない

小学校低学年は、
テストの点数で一喜一憂する時期ではありません。

・数をどう捉えているか
・言葉で説明できるか
・図に置き換えられるか

この“見えにくい部分”こそが、算数の基礎です。

ここがしっかりしていれば、
多少つまずいても、必ず立て直せます。

逆に、
計算だけ先に進んでしまうと、
高学年・中学で必ず壁にぶつかります。

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Willbeが低学年算数で大切にしていること

Willbeでは、
低学年の算数指導において、

・具体物
・図形
・点描写
・言葉による説明

を重視しています。

「なぜそうなるのか」
「どう考えたのか」

このプロセスを丁寧に扱うことで、
算数は“センスの教科”ではなく、
積み重ねで誰でも伸びる教科になります。

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最後に

小1〜小3の算数の基礎とは、
単なる計算力ではありません。

考える力の芽を、静かに育てること。

それが、低学年算数の本質です。

もし、

・算数が苦手そう
・つまずきが気になる
・今の学び方でいいのか不安

そう感じられているなら、
一度立ち止まって「基礎」を見直す価値は十分にあります。

ピアノ講師の算数日記

いつもはピアノ講師

毎週水曜日は小学低学年担当

のり子先生の徒然日記です♪