赤穂市の進学個別指導塾Willbe低学年クラスの授業方針は、
あらゆる具体物と問題集を使った対話型の授業
です。
言葉や数量感覚は、対話によって身につけさせてあげたい、と私は思っております。
具体物との対話も、、、
対話に、、、
含めます。。。
(言い方が気持ち悪いですね😢)
先日、理系のための大学受験塾SoRaの百瀬先生と小学校低学年算数について話しておりました。
百瀬先生には、大学受験数学についてWillbeにご協力を頂いております。
百瀬先生とこんなやり取りをしました。
Willbeがやっている幼児教育は「算数用語に耐えうる数量感覚と図形感覚を身につけたいってことですよね」
まさに、その通りだと思っています。
小学1年生の算数というと、多くの保護者の方は
「足し算・引き算ができるかどうか」
「計算が早いかどうか」
に目が行きがちです。
でも、現場で子どもたちを見ていると、
つまずきの正体は“計算力”ではないことも散見されます。
小学1年生の算数には、想像以上に「言葉」が出てくる

算数用語を教科書を使って数えてみた
今回、改めて
「小学1年生で学ぶ算数用語」を
赤穂市の小学校が採用している教科書からできる限りリスト化してみました。
すると、どうなったか。
👉 約200語前後になりました。
■ 数と数え方
- かず
- すうじ
- 0(ゼロ)
- いち〜じゅう
- 11〜20
- 100までの数
- なんばん
- なんばんめ
- じゅんばん
- ならびかた
- まえ
- うしろ
- あいだ
- となり
- さいご
- はじめ
■ 数のしくみ
- 10のまとまり
- ひとつ
- ふたつ
- みっつ
- いつつ
- むっつ
- まとまり
- くりあがり(※後半)
- くりさがり(※後半)
■ たし算
- たしざん
- たす
- +(プラス)
- =(イコール)
- たされる数
- たす数
- こたえ
- あわせて
- みんなで
- ふえる
- ぜんぶで
■ ひき算
- ひきざん
- ひく
- −(マイナス)
- ひかれる数
- ひく数
- のこり
- ちがい
- へる
- とる
- なくなる
■ 比べる
- おおい
- すくない
- どちらが
- どれだけ
- くらべる
- おなじ
- ちがう
- ひとしい
- >(大なり)※導入程度
- <(小なり)※導入程度
■ かたち(図形)
- かたち
- まる
- さんかく
- しかく
- はこ
- つみき
- へん
- かど
- まっすぐ
- まがる
■ いち(位置)
- うえ
- した
- みぎ
- ひだり
- まえ
- うしろ
- なか
- そと
- となり
■ ながさ
- ながい
- みじかい
- どちらがながい
- くらべる
- はかる
- ものさし(導入)
■ かさ(容量)
- いっぱい
- すくない
- どちらがおおい
- くらべる
- みずのかさ
■ とけい(時刻)
- とけい
- なんじ
- ○じ
- ごぜん
- ごご
- いま
- まえ
- あと
■ 文章題頻出語
- あわせていくつ
- のこりはいくつ
- ちがいはいくつ
- なんこ
- なんまい
- なんにん
- なんびき
- なんだい
- なんこめ
■ 単位(導入含む)
- こ
- まい
- にん
- ひき
- だい
- さつ
- ほん
■ その他の思考語
- ばあい
- えらぶ
- えらびかた
- くみあわせ(導入的)
- ならべる
- わける
- いくつある
- どうやって
……などなど。
改めて並べてみると、
「これ、1年生が一気に処理する言語量じゃないよな」
と正直思います。
用語の組み合わせは無限
「単語 × 文(フレーズ)」の組み合わせで“場合分け”をしてみると、想定できる通り数はだいたい
- 最小:300〜600通り
- 現実的:1,000〜3,000通り
ぐらいにはなるのでしょうか。。。
1) まず前提:単語の“役割”で分岐する
同じ単語でも、問題文では役割が変わります。
例)「のこり」
- ひき算(取る):8こ あって 3こ たべた。のこりは?
- ひき算(差):8こ と 3こ の ちがい。のこり(=差)として扱う
- 比較:どちらが どれだけ おおい(=差)
この時点で、1語につき 2〜5通りは普通に出ます。
2) 「文(フレーズ)」側も型がある
1年生で頻出の文型(超ざっくり)だけでも:
- 合体型:AとBで ぜんぶで?
- 増減型:Aがふえて?
- 取去型:Aからとって?
- 比較型:どちらがどれだけ?
- 分配/分類型:2つにわけると?
- 位置・順序型:なんばんめ?
- 形・操作型:うごかす/ならべる/うつす
これだけで 7〜10型。
3) 「単語 × 文型」で雑に見積もる
たとえば、算数用語を 200語と置くと、
- 1語あたりの意味役割:平均 3通り
- 文型: 8型
なら
200 × 3 × 8 = 4,800通り
になります。
この場合分けが正しいのかどうか。
もはや検証する気にもなりません。
概算です。
4) さらに増やす要因(爆増ポイント)
ここを入れると一気に桁が上がります。
- 助数詞(こ/まい/にん/ひき…)
- 数の範囲(10まで/20まで/100まで)
- 文章の語順ゆれ(「ぜんぶで」「あわせて」「みんなで」)
- 「未知がどこか」(答えが合計か、片方か、差か)
- 図・具体物への変換(絵・図・ブロック)
これを加味すると、同じ文の型でも 2〜5倍になります。
算数が苦手になる子は「意味/数のカタマリ」がつかめていない

百瀬先生との会話の中で、こんな話題も出ました。
「数字をカタマリで捉えることに注力する感じですか?」
ここが、かなり重要なポイントです。
算数が得意な子は、
- 5 を「1が5つ」として
- 10 を「まとまり」として
- 文章題を「場面の塊」として
イメージで捉えています。
逆に、つまずく子は
- 言葉を1語ずつ処理する
- 数字をバラバラに見る
- 文を“日本語として”読めない
この状態で、
「のこりはいくつですか?」
「ちがいはどれだけですか?」
と言われても、処理しきれません。
だから Willbe では「具体物」を必ず使います
百瀬先生との会話の中でも触れましたが、
- ヌマーカステン
- 積み木
- パズル
- 実物を動かす活動
これらはただ遊ばせておけそれでOKではありません。
「算数用語を、身体感覚に翻訳するため」
に使っています。
言葉だけで
あわせて
のこり
ちがい
を理解するのは、正直かなり難しい。
でも、
- 物を集める
- 物を取る
- 部屋で分ける
こうした経験があると、
算数用語はあとから全部ついてきます。
脳の発達の問題?──それだけではありません
もちろん、脳の発達段階との関係もあります。
(特性、早生まれ、年齢的な発達などなど)
ただし、
- 日常で使って自然に身につく子
- 意識しないと身につきにくい子
この差は、環境と経験の差でもあります。
だからこそ、
「ちゃんと語れるようにならないとだ笑」
という百瀬先生の言葉は、かなり本質を突いていると思います。
算数は「できる・できない」ではなく「語れるかどうか」
カタマリで捉えられるようになると、
- あらゆる算数用語を
- 自分の言葉で言い換えられる
ようになります。
これができる子は、
- 文章題が強い
- 図形にも強い
- 中学以降も伸びる
逆に、
計算だけを先取りしても、
言葉が追いつかないと必ずどこかで止まります。
保護者の方へ
小学1年生の算数は、
❌「計算練習の量」
⭕「算数の言葉に触れる質」
ここをどう作るかが一番大事です。
Willbeでは、
算数を“言語として育てる”
ことを大切にしています。
もし
「なぜ今これをやっているのか分からない」
と感じたら、ぜひ聞いてください。
ちゃんと、言葉で説明します。
都会の大手中学受験塾では、「保護者が教える」ことを前提にカリキュラムが組まれています。
赤穂市の小学校教育も、学校の身で完結するわけではなく日常体験との相互作用が大切です。だから、「家庭と学校が一体となって」と表現されたりします。
宿題の習慣化といった要素も含むのでややこしいのですが、
これはある意味で正しいのです。
直接問題の解き方を教えることもさることながら、こういった算数用語は日常体験で十分に身につけることが可能です。
ただ、私は塾の論理として、「共働きのお父さんお母さん」に対して「キチンとご家庭で教育なさってください」などと言えません。言うは易く行うは難し。。。
Willbeの授業時間が長いのは、会話する時間をたっぷりと作りたいという想いでございます。
