年齢別【幼児への算数の教え方】

2025年6月10日

幼児期の算数学習をどのように進めればよいのか悩んでいませんか？

個別指導塾Willbeの光庵です。

算数学習と言っても大切ことは、計算ドリルやプリントをこなしていくことではありません。小さいうちから「算数って楽しい！」と感じられる経験を積ませることで、将来、算数や数学が得意になるきっかけになります。

幼児期から算数に触れることには、以下のようなメリットがあります。

数字や図形に自然と親しめる。
遊びを通して楽しく学べる。
自信がつきやすい
算数の基礎力がみにつく

幼児期の算数教育は、積み木やブロック、日常の遊びを通して「算数って面白い」と感じられるように取り組むのがポイントです。

また、図形や空間をイメージする力、論理的に考える力も育ち、算数の土台を築けます。

この時期に無理のない範囲で楽しく取り組むことで、就学後の算数学習がスムーズにスタートできますよ。

今日は、2歳から6歳くらいまでの子どもが無理なく算数に親しめるヒントをお届けします。ぜひ参考にしてください！

年齢別にみる算数の教え方

年齢別と申し上げるのは、「３歳までに○○が出来なければならない」ということではありません。逆です。お子様の成長段階に合わせた算数教育を行ってあげようということです。

量の感覚がないのに「１＋１＝２」といった計算ドリルをしても、算数は得意にはなりません。その点ご注意ください。

２歳～３歳ごろ

2歳頃から数を唱えるようになりますが、実際には数と物の数が一致しないことも多いです。

この時期は、積み木やおやつを数えたり、おままごとを通じて「1対1対応」（物1つに数字1つ）を意識した数遊びをすると良いでしょう。

まずは「1・2・3」と3つまで数えられるようにし、慣れてきたら少しずつ数を増やしていきます。

4〜5歳ごろ

4歳頃には、5までの数を理解し、数を合成（例：2と3で5）したり分解（５は１と４に分けられる）したりできるようになります。

おはじきや積み木を使い、「5個のうちいくつかを隠して、残りはいくつ？」といった遊びで合成・分解を体感させましょう。

また、階段を上がるときや絵本のページを数えるときに、順序数の意識を持たせることも大切です。

合成と分解については、以下のようなイメージです。

これを動画や問題集に頼るのではなく、具体物を使ってやってみてあげてください。

出来なくてもよいのです。

まだお子様の成長が、たし算やひき算をする準備が整っていないだけです。遊びながら待ってあげてください。

お子様にとっては、階段を上がるときに「いーち、にー、さーん」（順序数）と言えることと「りんごを３つみて、３個」(量）の区別は難しいのです。

私は中学生/高校生も教えているので、はっきり申し上げておきます。「順序数」と「量」の区別が出来ていない中学生はたくさんいます。

6歳（就学前）

6歳になると、10までの合成/たし算（例：1と9、2と8）や数の保存性（並べ方が変わっても数は同じ）を学べるようになります。

繰り返しますが、６歳でこれが出来ねばならないということではありません。

小さなお子様にとって↓これが違う数に見えるのは当たり前なのです↓。

出来なくてもよいのです。

まだお子様の成長が、たし算やひき算をする準備が整っていないだけです。遊びながら待ってあげてください。

お皿にクッキーを並べて数を変えたり、同じ量の水を違う形のコップに入れて比べたりして、数の不変性を感じられる遊びを取り入れましょう。

この頃からはドリルやタブレット教材も活用し、数式の足し算・引き算に慣れておいても良いかもしれません。ただし、１～１０までを順番に数えられることと数を理解していることは別です。「○○○」を「い～ち、にぃ～、さん。あ。みっちゅだ」と順番に数えている段階では「数式のたし算ひき算」をするにはまだ準備が足りていません。

５個の飴などの具体物、○この具体物を「みた雰囲気」で近い数を言えてないと「1＋1＝2」を暗記することは出来ても、繰り上がりや繰り下がりで躓く子になります。

小学校に入学すれば、計算ドリルはやらざるを得ないので、そこまでは数を量で捉えられる練習をしてあげてください。

問題集だけが算数ではない

毎日の生活で算数センスを磨くヒント

日々の生活は、算数を学ぶ宝庫です。
例えばお買い物やおやつの時間、料理の場面でも算数に触れるチャンスがたくさんあります。

お買い物で「みかん3つとりんご2つ、全部でいくつ？」
おやつの時間に「クッキー5枚、2枚食べたら残りはいくつ？」
料理で「お砂糖を大さじ1、バターを10g」など量を測る

こうした声かけで、自然と計数、足し算・引き算、単位の感覚を養えます。

遊びやおもちゃで算数を楽しむ

外遊び　　空間認識（図形や距離感）
折紙　　　図形感覚、線対称
すごろく　数の順序、順序数
迷路　　　論理的思考、問題解決力
積み木　　図形認識/パターン認識
ひも結び　手先を使う遊びは、ワーキングメモリーを鍛えます。

このように、具体的な算数の要素を日常生活や遊びに散りばめることで、子どもが「算数っておもしろい！」と感じやすくなります。

暗記ではなく理解を確かめる方法

これは塾の先生として私自身への戒めなのですが、「教える」「教えられる」立場に分かれると、どうしても「暗記させる行為」になりがちです。

「分かった？」という言葉は、「暗記した？」という意味に等しいのです。

だから、弊塾は何気ない具体物を使って練習します。理解が出来たかどうかを確かめる方法は「見た目や聞き方の様々なパターン」に対応できる以外にありません。

故に、日常生活や遊びのなかで、量の理解が出来ているかどうか、何気なく確かめてあげてください。

まとめ

問題集やドリルで計算トレーニングをするのは、ある程度の数（5～10）を量（かたまり）で認識できるようになってからの方が良いです。そもそも人間の脳みそは一度に「5～10」の量しか認識出来ないようです。（様々な本を読んだ結論）

だから、私たちは大きな数を認識するときは「５」や「10」を基準にして考えていきます。

珠算でも漢数字でも同じような考え方をしているのが日本人です。だから、日本人の数学力は高いのかもしれません。

ただ、言いたくないのですが最近の子ども達が「普通」に生活していても具体物を数える機会はどんどん減っているとはどうしても思ってしまいます。

いま、中学生の塾/学校界隈では学力の二極化が問題視されています。その原因は「幼少期の具体物を使って遊ぶ」経験の不足があると私は思います。タブレットやスマホが悪いのではなく、具体物で遊ぶ経験が少なくなることが問題だと思うのです。小さなお子様にとって重要なことは「量概念」「言葉の発達」を「具体物を通して行う」ことだと思うのです。

私は決して天才や学力の高い子を育てたい訳ではありません。

数学や算数が苦手な中学生や高校生の様子を見ていて、いったいどういう現象なんだろうと観察した結果、このような結論に至りました。

小さなうちに、多くのお子様に、どうせ小学校１年生から与えられるドリルや問題集を始める前に具体物で遊びまくって欲しいなと思います。

言葉の発達や指先を使う大切さはまた機会があれば書いてまいります。

個別指導塾Willbeへのお問合せは
公式lineからっ

ブログやお知らせなどをタイムラインにて定期配信中！気が向いた時だけブログを読めるようになっております( ´∀｀)

弊塾に対する相談・お問合せは公式LINEから！

量感を鍛えるボードゲーム

ポイントサラダ

対象年齢が１２歳～１４歳以上となっておりますが、小学１年生程度の計算能力/量感があれば十分に遊べます。

弊塾の小学１年生や２年生が、塾から借りて帰って遊んでいる人気ゲームです。

・定価　　　2750円（税込）程度
　　　　　　2,680円 (税込）程度
・使用時間　15分～30分

ネットで買おうにも、人気商品のためかなり高額で販売されています。2750円が発売定価です。