今日は
小学生が点描写や問題集に取り組む様子を見ていて、
ふと思い出した「小さいけれど、意外と重要なこと」の話です。
鉛筆の話です。
教育には様々な矛盾があります。
一見「正しそう」なことが、
必ずしも生徒のためになるわけではない瞬間があります。
鉛筆の持ち方が多少崩れていても成績が良い子はいますし、
字が綺麗でも…という話もある。
「人による」で片付けられることも多く、
教育の話は大げんかになることもあります笑。
ネット上でも様々な方針を巡って論争が繰り広げられていますね。
鉛筆の話も「面倒だな~」と思いながら、
それでもやっぱり重要なのは間違いないので、
詳しく記事にしてまいります。
なぜ小学生はシャープペンではなく鉛筆なのか?
鉛筆に関する様々な疑問
- HBと2Bって何が違うの_
- なぜ学校は頑なに2B指定なの?
昔に比べて今の子供は筆圧が弱くなっているから?
それとも単なる昭和からの慣習? - シャーペンデビュー、塾ではいいのに学校でダメな本当の理由は?
「芯が折れて集中力が切れる」って本当?
それとも分解して遊んじゃうから? - いつになったらHBに変えていいの?
6年生?中学生?
「自分の子がHBを使いこなせる器用さがあるか」を親はどう判断すればいい? - 手が真っ黒!2Bだとノートが汚れてやる気が下がるんだけど…
HBに変えれば解決するけど、筆圧が足りなくて字が薄くなるのはもっと困る。どっちを優先すべき? - 筆圧が弱くて字がヒョロヒョロ。濃い鉛筆を使わせれば解決する?
4Bや6Bを使えばとりあえず解決するけど、それって根本的な「指の筋力不足」を放置してることにならない? - 高学年になっても2Bを使い続けるのは、実は『サボり』なの?
- 筆箱の中がいつも鉛筆の削りカスで汚い!シャーペンの方が効率的じゃない?
毎日鉛筆を削るという「手間」に、教育的な価値は本当にあるの? - 点描写や図形の問題、HBだと線が震えちゃうのは道具のせい?
うちの子が不器用なだけ? - 鉛筆の持ち方が変。直すべき?それとも字が書けていればスルーでOK?
持ち方が汚いせいで、実は余計な筆圧が必要になって、HBが使えない体になってる?リスト
赤穂市内の小学生は、
2Bの鉛筆を学校から指定されていると思います。
では、
何年生までは2Bなのでしょうか?
6年生からHB?シャープペンは中学生から?
これを考える前に、
まずお子様が赤ちゃんだった頃のことを思い出してください。
鉛筆、持てると思いますか?
…持てませんよね。
それは、鉛筆を持てるほどの握力も指先の巧緻性(こうちせい)も、まだ発達していないからです。
だから幼児はクレヨンのような太い筆記具を使います。
塗り絵をはじめとする幼児期の「書く・描く」という作業は、
小学校入学までに「2Bの鉛筆を扱えるだけの指先の器用さ」を鍛えるためのトレーニングでもあるのです。
2BとHBって何が違うの?
「濃い・薄い」の問題だと思われがちですが、
本質は「硬さ」芯の硬度(こうど)の違いです。
柔らかい芯ほど、少ない筆圧でも濃く書けます。
つまり、
2Bは、まだ筆圧の弱い小学低学年でも、
トメ・ハネ・ハライをある程度コントロールしながら書ける筆記具なのです。
では、小学低学年にHBを持たせるとどうなるか。
トメ・ハネ・ハライの練習が拷問になります。
なぜならば、
極端に言えば、大人に「長い針で字を書け」と言っているようなものだからです。
大人も書けませんよね。
想像しただけでイライラしますよね笑。
指先の巧緻性や運筆(うんぴつ)力が十分に育っていない段階で硬いHBを使わせると、
鉛筆をコントロールしようとする本来の練習にならないのです。
力が入りきらず、そろっと撫でるように書くだけで、
トメ・ハネ・ハライの習得どころか、
正しい持ち方すら崩れやすくなります。
筋力が伴っていないのに
正しいフォームで走れというスポーツのような話で、
本来の目的を忘れた力の使い方を練習してしまう、
ということになります。
硬すぎるとスベる
もう一つ、
見落とされがちなのが「スベり」の問題です。
HBなどの硬い鉛筆を低学年が使うと、
紙の上でツルツルと滑ってしまいます。
これは、硬い芯が紙の繊維にうまく食い込まず、適度な「摩擦」が起きないからです。
大人で例えるなら、氷の上で全力疾走しようとするようなもの。
足元が安定しない状態で、
正しいフォーム(書き方)など身につくはずもありません。
特に漢字の「とめ・はね・はらい」は、
鉛筆が紙をぐっと掴む抵抗感があって初めてコントロールできる技術です。
硬すぎる鉛筆はこの手応えを奪い、
緻密な指先の制御を不可能にします。
「うちの子、字が雑だな」と感じたら、
それは性格のせいではなく、
単に鉛筆がスベりすぎて制御不能になっているだけかもしれませんよ。
シャープペンはいつから?
こう考えると、
シャープペンは個人差はあれど、
小学生の間は使わない方が良いと思います。
シャープペンの芯は細く硬い。
筆圧の調整も鉛筆より難しい。
だから、
家庭学習でノートに書く文字が薄く、
消えそうな字ばかりになっているお子様は、
シャープペンに変えるタイミングが早すぎた可能性があります。
赤穂の小学校のルールでシャープペンが禁止されているのは「昭和から続く規則だから」ではなく、
指先の発達段階に合った筆記具を使わせるためという合理的な理由があるのです。
中学受験の本番でも鉛筆指定のケースが多いのはご存知の通りです。
いつまでも2Bを使っているご家庭へ
一方で、
小学5・6年生になっても2BやBを使い続けているご家庭をよく見かけます。
それはそれで、
次の段階に進むべきタイミングを逃しているかもしれません。
柔らかすぎる芯は、力を入れなくても濃い字が書けてしまう。
その状態で何百・何千字と書き続けても、
指先の筋力や運筆力のトレーニングとしては機能しているのか、
正直疑問です。
家庭学習での筆記量はかなりの量になります。
毎日の積み重ねですから、
見えないところで差が生まれていても不思議ではないと思っています。
2Bから始まり、
学年が上がるにつれてB・HBへと移行していく。
それ自体が、指先の発達に合わせた段階的なトレーニングなのです。
もちろん人による
もちろん、個人差があります。
道具を選ばず、
すでに
ある程度の筆圧で
トメ・ハネ・ハライ
をコントロールできるお子様はなんだって良いのです。
まとめ
シャーペンの前にBやHB
小さな話のようで、
毎日の家庭学習の質に直結する話だと私は思っています。
小学5年生~6年生のお子様をお持ちの皆様
「うちの子、最近HBにしてみようかな」と思っていただければ幸いです。
タブレット学習に鉛筆は不要?

タブレット端末が子ども一人一台配布されたことで
鉛筆不要論がにわかに盛り上がっております?
授業用のスライドを学校の先生が作って、
ファイル共有すれば、
子どもたちが1人ずつ鉛筆でノートをとる必要がなくなるのではないか?
正しそうに見えますが、私は反対です。
個人差があるのは認めます。
しかし、
指を鍛えていない子が賢くなるのか否や。
疑問です。
下敷きは使わない方が良いのでは?説
私は中学生を教えていて、
本当に歪な文字を書く子が増えたと感じています。
先日も「下敷き禁止令」を中学生に言い渡しました。

