兵庫県赤穂市進学個別指導塾Willbeの光庵です。
弊塾は「自分で勉強する技術の習得」を理念の1つに掲げています。入塾したての中高生で、英語長文読解や国語長文を意味ある形で演習出来ている人は多くないように思います。そこで今回は国語/英語の読解演習の初歩の初歩を少しだけお話しして参ります。
選択肢問題の初歩の初歩
選択肢のどこが問題文と一致していないのか?
出題方法が「本文の内容と一致するものを選びなさい」「本文の内容と一致しないものを選びなさい」であれ選択と本文の内容と一致しない場所に印をつけながら問題を解きましょう。そのためには選択肢を比較していく必要があります。
選択肢の「主語」「述語」「目的語」などを比べて、選択肢の違いを明確にします。本文の曖昧な記憶と選択肢を曖昧に比べて解いて行ってなんとなく正解しても実力が上がることはありません。国語において、上手に本文から言い換えている選択肢があることを「難しい問題」と表現します。
「難しい問題」に対応するためには、すぐに正解できる問題であったとしても以下のように思考の手順を作って実践していく練習をしてみることが第一歩です。
具体的に見てみましょう。
所謂「変な問題」ですがお付き合いください。
本文
私は赤穂市出身の男性である。
設問
以下の選択肢から本文の内容と一致するものを選びなさい。
選択肢
①私は相生市出身の男性である。
②私は赤穂市出身の女性である。
③彼女は赤穂市出身の男性である。
④私は兵庫県出身の男性である。
⑤私は赤穂市出身の男性である。
⑥伊藤さんは空を飛びたいと思っています。
正解は⑤です。
しかし、すぐにわかる問題を使って以下のように「本文と一致しない場所」「選択肢を見くらべて違う場所」を後から見て分かるように問題演習を行って欲しいのです。
基本的には
・主語同士
・目的語同士
・述語同士
を比べて選択肢の違いを明らかにしまいます。
①と②を比べると主語が違う。
①私は相生市出身(×)の男性である。
②私は赤穂市出身の女性(×)である。
③彼女(×)は赤穂市出身の男性である。
④私は兵庫県(×)出身の男性である。
⑤私は赤穂市出身の男性である。
⑥伊藤さんは空を飛びたいと思っています。
頭の中の手順①
⑤は本文に書かれていない内容なので明らかに不正解です。まずは、明らかに×である選択肢を見つけます。
頭の中の手順②
次に①~③が不正解です。
①~③の選択肢で迷ったとします。そこで選択肢同士の違いに傍線を引いてみます。そうするとどういう視点で本文を読み返せばよいのかが明らかになります。今回比べるポイントは3つしかありません。
「男性である」「女性である」
「私」「彼女」
「赤穂市出身」「相生市出身」
設問の違いを本文を見くらべてみると①~③が不正解であることが明らかです。
頭の中の手順③
④の選択肢も正解のように見えます。しかし⑤が正解です。もし⑤がなければ④を気持ち悪さを残しながら正解にせざるを得ません。
国語の問題集の解説では、このような選択肢に対して「言い過ぎである」「⑤は④より正確だ」と書かれています。
まとめ
本当はそれ以外にも選択肢をみるべきポイントはあるのですが、本日は初歩の初歩ということでお許しくださいませ。
なんだ当たり前すぎて、、、と思っていらっしゃる方は正解です。私がお伝えしたいのは、こういうこともせずに演習をしている中高生があまりにも多いということです。これを効率の悪い勉強方法と言うのだと思います。効率の良い勉強法とは地道な勉強です。
やや無理やり感がある例題でしたが、お伝えしたいことは「1週間後に振り返っても自分が何を考えて問題を解いたのか分かる」ように問題を解くべきだということです。
自分が「語彙」「因果関係」「言い換え」「読み落とし」などなど何が原因で間違えたのかすら分からない勉強ではいけません。