とにかく「サザエさん」が大事なんだ!
本日、
中学3年生から「ぶたれる」ってどういう意味ですか?
と聞かれました。
なんだ「平手うち」「ビンタ」という言葉も知らないのか。。。
ということではなく、
こういうことが無数に積み重なって「語彙力・語彙力」と騒がれているのです。
点数や偏差値に関わらず、うちの子国語力が、、、、なんてお話を伺うことが多くなりました。
そこで、読解力・語彙力といった難しそうな話はおいておいて、今日は「ご家庭で伸ばせる国語力」といったテーマで小話を!していきたいと思います。
小学生は、サザエさんを見るべし!
語彙を暗記する作業は必要だとはいえ、
語彙力は日常生活の習慣によって身に付くモノです。
日常生活において身につけた語彙力ほど国語にとって役立つものはありません。
冒頭の「ぶたれる」なんてまさにそれです。
語彙力の話をすると「親の語彙力が〜〜〜」「小難しい言葉を知らない〜〜〜」といったことになりがちなのですが、
お伝えしたいことは、そうではないのです。
設定が分からない物語は読みにくい
国語の勉強で読みにくいものの代表として古典があります。
なぜ、古典が読めないのか?読みにくいのか?
それは古文常識がないからです。
その時代の常識についての見識が浅いとやはり読みにくいわけです。
古文重要単語「逢う」
結婚するという意味が含まれているのですが、、、、
古典に登場してくる男が「逢わして下さい、娘さんに逢わせて下さい」と必死にお願いするのを断る両親。
「会うだけならえ~~やん」「何を必死に。。。」って感じですが、
「結婚させて下さい、娘さんと結婚させて下さい」とダイレクトにお願いしているなら話は別です。
知らずに読み進めていると誤読も甚だしくなります。
サザエさんはもはや古典教材
現在の国語の教科書に掲載されている文章は、昭和に書かれた文章もたくさん載っているわけです。
小学校の教科書には、わりと平成的な森絵都「帰り道」といった感じの作品が載っていたりします。
小学4年生の「1つの花」あたりになると、
マリーアントワネットのように
「戦争中だからといってお菓子がそんなに貴重なん?」とか「お腹をすかしてるの?貧乏なのね!」と思う小学生がいるかもしれませんねwww
入試問題や中学生の文章になると昭和感満載の文章はたくさん出てきます。
時代設定が昭和。
「引き戸の玄関」
「平屋の家」
「黒電話」
「親子3世帯住宅」
「御用聞きのさぶちゃん」
「のれん」
などなどあげればキリがないですが、
令和の子ども達からすれば見たことのないモノが多いのです。
つまり、
もはや昭和は古典なのであります。
昭和生まれの人の我々、
我々のおじいちゃんおばあちゃんは、明治大正。
明治大正と言えば、戦前の話。
明治大正の話を聞いてもピンとこない。
そんな感覚が今の子達にとっての昭和なのです。
(かろうじて笑)昭和生まれの私達の世界は、子ども達にとっての異世界。
サザエさんは古典常識を学ぶ教材となるのです。
というわけで、
サザエさんを見れば、設定がわからず読みづらい文章が減るのではないかと思う。
といった話でした。
「教養、文化資本」が学力を左右するというのはこういうことの連続性なのかもしれません。