先日、知り合いの先生が「ググってると自分が賢くなっている感覚に陥る」なんて話をしていました。
確かに、
ググっていると賢くなった気がします。私も知らないことは素直にググります。ところが、ググった知識は体系化出来ないことが多く、使い所がありませんね。ググり足りないのか笑。
体系化出来ていない表面的なことを偉そうに話すはやめようという戒めでございます。
それでも、今日は表面的なことを話します。
「新高1に春休み何勉強したら良いですか??」なんて質問を受けます。その辺のお話でございます。
新高1にやって欲しいこと〜国語編〜
国語のお勉強に関しては、国文法の復習を進めておいて欲しいですね。入試にもあまり出ない部分ですし、そもそも塾で国語の勉強をしている子も少ないですから、国文法は弱い。
国文法が弱いと古典文法の理解がままならない悪循環に陥ります。国文法が弱いと英語にも影響が出ますから、
国文法推奨派であります。
- 名詞って何?
- 副詞って何?
- 語幹って何?
↑例えば、こんな質問に短く答えられない方は国文法をお勉強してくださいませ。いや、ヤバいと思ってください。高校英語、古文、漢文で撃沈する可能性が高い。
でも本当は??
塾で講習をするなら、国文法をやります。
んが、
春休みに何をすれば良いのかと聞かれれば、お願いだから漫画で「古典・漢文」に触れて〜〜〜と言います。
どうしても、高校授業の内容も文法、句形などの要素が中心になります。ところが大半の高校生は、「結局、これ何やってんの」って感覚に陥って、本来の目的であるはずの「古典」に触れるという目的を昇華出来ません。
現代語訳をしても何の話かピンとこないのです笑。
大学受験を鑑みたときに、古文漢文はコスパが悪いからなんて批判もあり、分からなくもないのですが、
社会で活躍している人は、結構「古文漢文の素養、教養」がありますよね。世に出ている「How to本」を読んでも細かい理論や事象を別にすれば、どこかで聞いたことがある内容です。
勉強してないけど、古文・漢文得意です。(センターレベルまで)なんて言う人がいますよね。
あれは、明らかに古文漢文でそもそも何を言っているのか大体のお話を知っている人で、古文常識など覚えなくても知っている人でございます。
だから、
文法や句形という細部に入る前に、「古文常識、漢文常識」時代背景など知ってから勉強した方が、古文や漢文の世界に入りやすいと思うのです。
お勧め古文・漢文漫画
源氏物語与謝野晶子訳
源氏物語ファンには欠かせない1冊。
源氏物語を知らない人、現代文に抵抗がある人にはお勧めしません。
ある程度、歴史ファン、本を読むのも抵抗がないよって方は是非チャレンジしてくださいませ。
あさきゆめみし
こちらは源氏物語の漫画版です。
源氏物語を多く紹介するのは、「源氏物語」を古典で学習するのは本当に難しいからでございます。登場人物が多いし、主語が省略されまくっているし、敬語表現の集大成のような文章です笑。
そのため、教科書ガイドに書かれてある現代語訳を読んでも物語としてピンときません。本当に誰が誰なんだか??笑。
私自身も教科書ガイドの現代語訳を読んでも全く持ってピンときませんでした。
そうなる前に、ぜひぜひ、源氏物語の登場人物の人となりを理解して高校古文を楽しんでいただきたい!!!!!!!
まろ、ん?
源氏物語をなぜこんなにも図書館においているか??
教科書の現代語訳をみてもピンとこないんですよ!!
登場人物多すぎるし、
敬語表現がおおすぎて主語が分からないし、
話の内容分からないんですよ!!
おちくぼ
こちらも良く出てくる「落窪物語」
日本の「シンデレラ」じゃないかと言われてる有名なお話です。
マンガ 中国の思想シリーズ講談社
孔子、孫子、韓非氏、孟子、老荘の思想などなど教科書に出てくる有名人、漢文の教科書に出てくる有名な一節を漫画で読むことが出来ます。漫画といえど漫画に非らず。
・教科書ガイドの日本語みてもピンと来ない?
・必死に現代語訳するが結局何言っているか分からない?
だったらもうそもそも何言っているのか理解してから教科書に立ち向かいましょう。
くもんのまんがシリーズ 公文文学館
こちらは、日本の古文シリーズですね。
源氏物語、古事記、太平記、徒然草など誰もが聞いたことある名作を漫画で読めます。
高校生に、定期テストが終わった後に「古事記ってどんな話だった?」って聞いても不思議な顔をします。
うーむ。
テストに出そうなことばかりに執着しても良いけれど、本質からずれますよ! いざ、初見の内容を模試や入試で読んだときに、全く意味不明な文にしかなりません。物語なら物語に触れる機会は作って欲しい。
高校古文こういう話
↑こちらのブログを書かれている柴田先生(面識はありません)の著書。↑のブログを軽い4コマ漫画のような挿絵とともにまとめた1冊(たぶん)。
高校生としては「古文常識」といった単語帳のようなものを暗記することを求められます。
例えば、
枕の草子をよんで、
「隆家こそ」
「隆家がやります」
↑これ自分のことを指して「隆家」と言っております。目上の人と話すときは、名を名乗るのが礼儀だとか。大河ドラマでもそういうシーンを見かけますが、知らないとやはり違和感しかありません。当時としては薄暗い部屋のなかで「私」と他人に話しかけても誰やねんとしか思われなかったり、
伊勢物語では、当時の日本人が「雷は神様が怒声」だと考えていたなんてことを指して、古文常識と言って居ります。
当然、高校の教科書や資料集にそういったことは書いてあるのですが、テストのために暗記してたらきりがなく、、、、軽い暇つぶしとして目を通しておけば古文の世界の解像度が高くなる。
平安女子の楽しい!生活、平安男子の元気な生活
超訳百人一首「うた恋い」
百人一首が私たち現代人に分かりやすい言葉で漫画化された一冊。
ありふれた現代語訳をググって読むより、歌にリアリティーを持てるのかなと笑
史記
漢文は覚えることが少ない割に、苦手にしている生徒もいます。
理由は
①漢字の意味を知らない
②漢文の世界を知らない
です。
漢文の世界に触れましょうっ
確かに、多忙な高校生。
本格的に多忙になる前に是非!!
教養は無駄なのか?
「教養は、幸運なときには飾りとなるが,不運の中にあっては命綱となる」by アリストテレス
古文漢文の漫画や解説本を読んで一体何になるのか? あなたが困っていないなら、ただの知識。しかし、古文や漢文の勉強に困ったときにあなたを助けてくれるのが、「古文常識」(現代とは違う常識、昔の人が当たり前だと思っていたこと)があなたを救います。
その知識は、
日本史、世界史の勉強でもあなたを救います。
気合と根性による暗記が減りますよ~~笑
それでは今日はこのへんで!