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兵庫県 公立高校入試 国語解説

2023年3月実施

例年通りの形式。

公立高校入試の中では比較的文章量が多いという特徴はあるが、難しい問題はない。しっかり本文を読めれば解ける問題が多い。


(例年に比べて簡単だったようには思う)


過去問を使って練習をする際に、選択肢問題ならば不正解の根拠、または本文/問題文の何を読み落としたから正解できなかったのかといった反省をしっかり行っていくことで、着実に得点力は身についていく。

大問1

問1 正解「イ 5月」


詩Ⅰ 17行目に「若葉」と書かれているので「5月」だと分かる。



問2 正解 詩Ⅰ「エ」 詩Ⅱ「ア」


終助詞・・・「疑問/感動」など書き手・話しての気持ち(感情)を表す。主に文の最後に付く。

対句・・・「よく学び、よく遊び」のように、対応する語句を並べて、文章にリズムを生み出す。

隠喩・・・「〇〇のようだ」「〇〇に似ている」「〇〇みたいだ」といったように比喩だと分かりやすい言葉を使わず、「AはBだ」と比喩を表現する。

 隠喩・・・「先生は鬼だ」

 直喩・・・「先生は、鬼のように怒った」




詩Ⅰでは、連の最後に「の」「よ」といった終助詞が用いられている。「の」は断定/疑問を表すが、そこまでの知識がなくても「やさしい響き」であることは感じて欲しい。

オ)と迷った人がいるかもしれないが、「奥行がある情景」で×にして欲しい。「奥行」とは、重なり合ってる情景を思い浮かべる表現です。本棚の前に机があって、その前に椅子があって、扉から本を眺めているような情景が思い浮かぶ文章であるならば「奥行がある情景」といって良い。




詩Ⅱでは、「独楽の実」が「最初の部分で反復」されているのでアが正解。




問3 ①「文字」 ②「人形のように」



①「もやう」を「模様」と読めたかどうかがポイントです。また、「文字ばかりでカナは1つもないけれど『模様』みたいで奇麗だ」と言っているので、「文字」が正解。


②「重い御本を~~人形のように抱っこして」と書いてあるため「人形のように」が正解




問4 正解「ウ」


「最初の生徒Aの発言」である「視覚や嗅覚など身体で本を感じているところが面白い」を踏まえると、

ア)「スベスベ」が違う ×

イ)「歌が聞こえる」は聴覚 ×

ウ)「不思議な香り」は嗅覚

エ)「とてもかわいいの」は視覚と言えなくもないが、生徒Aは「視覚や嗅覚」と発言しているので迷わず「ウ」を選んで欲しい。




問5 正解「エ」


生徒B生徒Dの発言から、詩Ⅱは「寂しさ」を表現している詩であることが分かる。

そのうえで、会話文「生徒C」の発言「使われた言葉が、そのままの意味を表しているとは限らない」「逆説表現」から考えていきたい。


逆説ではない「イ」「ウ」は不正解。

「ア」は、「寂しいけれど」と直接寂しさを表現しているので不正解。そのままの意味を表してしまっている。




問6 正解「イ」



ア)「最初の発言を撤回した」が不適切

イ) 正解

ウ) 生徒Cは生徒Dの発言によって「新しい解釈の可能性」に気が付いたかもしれないが、生徒Bは、「自分で気が付いていたのか」「生徒Cの発言で気が付いたのか」不明。

エ)「音読する楽しさ」は「話題の中心」になっていない。






大問2 漢文


漢文は、現代文や古文に比べて覚えることが少ない。よって漢文に苦手意識がある人は、ほぼ「漢字の意味」を知らないことが原因です。

漢字の意味をしっかりと覚えていきましょう。


また、

今年の「韓非子」のように有名な文章がどういったことを言っているのかは、あらかじめ知っておいて損はない。


入試おわりのこの時期に余裕をもって以下のマンガなどを読むことをお勧めする。


問1 語彙 正解「ア」


「王に白(もう)す」

「王に申し上げる」


敬白・・・うやまって申し上げること

白紙・・・白い紙、何もかいていない紙

白昼・・・昼間

空白・・・何も書いていない部分



語彙/熟語に関しては、しっかり覚えていくしか対策はないが、「訓読み」「漢字そのものの意味」を合わせて確認していくことが重要です。

訓読み・・・しろ、しろ(い)、しら、あき(らか)、せりふ、もう(す)

訓読みで読めれば言葉の意味は分かります。

訓読みで読んで意味が分からない言葉は「知らない言葉」です。



普段から丁寧に意味の分からない言葉と漢字の訓読みを調べることで、豊かな語彙力が養われます。

問2 返り点


※返り点は、毎年のように出題されているので正解したい。

「燭を持つ者に謂ひて曰く」

謂④
持②
燭①
者③
曰⑤

①と②が反対なので「レ点」、③から④へ行くための「一・二点」




問3 a「ア」 b「エ」


a) 登場人物の整理をしておきたい。

傍線部aまでに

①燕の相国
②手紙を送った人
③燭を持つ人

の3人が登場している。

「燕の相国に手紙を送った人いた。その人は、夜に手紙を書いていて暗かったので、燭を持つ人に言った」といった風に読みたい。



b)の時点で登場人物は、

①燕の相国
②手紙を送った人
③燭を持つ人
④燕の王

の4人になっている。

「燕の相国が王に言った」のだから喜んだのは「王」である。




問4 内容一致 正解「ウ」



ア)「誤って燭を挙げよと書く」とあるので「わざと」が間違い

イ)「文字通りに実行する」が間違い。

ウ)正解

エ)「国を治める心構えが燕王に正しく伝わった」が間違い。






大問3 古文

本文意訳

豊臣秀吉が出席した連歌の席で、前の句の付合(「五・七・五」と「七・七」を付け合せること)だと思うのですが、

豊臣秀吉が「奥山に紅葉ふみわけ鳴く蛍」と読まれたのを、紹巴が「『蛍がなく』という歌に先例があるとは知りませんでした」と言ったところ、


豊臣秀吉がかなり不機嫌に「何を言うか!俺が鳴かせると言っているのに、鳴かない者が天下(この世の中)にあるはずがない」と大きなことを言いました。


その席にいた細川幽才が「実は、蛍が鳴くと読み合わせた歌の先例があります。『武蔵野の篠を束ねてふる雨に蛍ならでは鳴く虫もなし』です」と、紹巴にむかって言いました。


そうすると

豊臣秀吉が出席した連歌の席で、前の句の付合(「五・七・五」と「七・七」を付け合せること)だと思うのですが、

豊臣秀吉が「奥山に紅葉ふみわけ鳴く蛍」と読まれたのを、紹巴が「『蛍がなく』という歌に先例があるとは知りませんでした」と言ったところ、


豊臣秀吉がかなり不機嫌に「何を言うか!俺が鳴かせると言っているのに、鳴かない者が天下(この世の中)にあるはずがない」と大きなことを言いました。


その席にいた細川幽才が「実は、蛍が鳴くと読み合わせた歌の先例があります。『武蔵野の篠を束ねてふる雨に蛍ならでは鳴く虫もなし』です」と、紹巴にむかって言うと、紹巴はかなり驚いて平伏し、豊臣秀吉はかなり上機嫌だったそうです。


翌日、紹巴はさっそく細川幽斎のもとへ行って「それにしても昨日は粗相をして、連歌師(紹巴)の面目をつぶしてしまいました。(蛍が鳴くというのは)どの歌集に入っていますか?」と訊ねました。


細川幽斎は、「あれぐらいの人に何の証歌が必要でしょうか? 昨日の歌は私がつくった歌です。」と言われたそうです。

問1 現代仮名遣い 正解「いて」


ゐて

↓現代仮名遣いの基本ルールはこちら

【国語】歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直す方法 | まなびQ&A
古文でつかわれる仮名遣いは現代の仮名遣いと異なります。 歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直すときには,ルールに従って直していきましょう。   〔歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直すときの




問2  傍線部①の意味  正解「ウ」


「不興」

とくに解説は必要なく、そのままの意味。

あるいは読んで字の如し「おもしろくない」




問3 傍線部の主語を答える問題 正解②「イ」③「オ」



②「イ」を間違えた人は少ないと思いますが、③は常日頃から「」のセリフが誰のセリフなのか意識しておいて古文の文章を読んでいれば難しい問題ではない。

古文を読むにあたり、「主語」を意識的に補っていく練習をして欲しい。



「細川幽斎」がその場にいて紹巴にむかって「~~~」と言った。

言ったのは誰?

という質問です。

答えは「細川幽斎」です。


問題になっていなくても「誰が」「どうした」を意識して参りましょう。

特に古文は「誰が」の部分が書いていなかったり、役職名だったりするので、「どうした」を見つけてから「誰が???」という頭の中身にしておく必要があります。




問4 傍線部④の正しい意味を選べ 正解「エ」


せめて「ア」「エ」で迷いたいところ。

「ア」は、「証歌のささいな誤り」が間違い。


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