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物理が苦手②

物理が苦手な人へ

赤穂市の進学個別指導塾Willbeの光庵です。


Willbeは赤穂市に最高の大学受験環境を整えたい塾。


基本は自学ベースに、どうしても必要な時は個別指導を行うこともある。


何を隠そう「ド」がつくほどの文系脳である私には書けなかったので今まで書いてきておりませんでしたが、


弊塾にて物理を指導する百瀬が「物理を苦手な人が克服するために意識してほしいこと」をテーマに、「物理を苦手としている人に毎回伝えていること」をシリーズにて話してまいります。





物理が苦手①




今回はシリーズ第2弾。








物理を苦手な人が克服するために意識したいこと②

物理の公式に隠されたストーリーを暗記せよ


物理というと、「教科書に書いてある公式を覚えればいいんじゃないの?」という認識があるかもしれませんが、単に覚えれば良い訳ではありません。


その公式がどのように導出されているのか、どんな事象を表した式なのかというストーリーを覚えないと物理を得意にすることはできないのです。


なかなかピンっと来ない話だと思うので、具体例を交えながらお話をしていきます。



たとえば、高校生の大半が苦手とする「浮力の公式」

浮力の公式自体は、

F=ρVg

ρ:密度 [g/m3]、V:物体の体積 [m3]、g:重力加速度 [m/s2]

となります。

物理を苦手な人が克服するために意識したいこと② – 理系のための大学受験塾SoRa (rikei-sora.com)




なのですが、密度ρが「水の密度」であったり、力の向きが分からなかったりと、高校生を悩ませるポイントがいくつかあります。


そこで大事になってくるのが、浮力の公式がどんなストーリーを経て導出されたかなのです。そのストーリーをふまえずに結果だけ覚えようとすると、何が何だか分からなくなってしまいます。


浮力の公式は、まず、下のような直方体が水中に沈んでいる状況を考えます。

物体には重力がかかるわけなので、重力以外に何も力がかかっていなければ、地上の自由落下運動と同じように、どんどん加速して沈んでいくはずです。


しかし、実際には物体は地上の自由落下運動のようには落ちていきません。


なぜなら、浮力が上向きにかかっているからです。


それで、この浮力の正体は何かと言うと、この物体にかかる水圧差です。


水圧というのは、水が直方体を押す圧力のことを指し、物体に対して全方向から垂直にかかります。水のなかに入ってきた物体を水が押しのけようと全方向から力を加えてきているイメージです。


水圧によってかかる力は、直方体の上面にある同じ面積Sの水柱の重さ[N]と考えて、


(上面からの水圧による力の大きさ)
=体積 × 水の密度 × 重力加速度 =ρhSg[N]



となります。

さらに同じように、下面の上に同じく面積Sの水柱があると考えると、その水圧による力


(下面からの水圧による力の大きさ)
=体積 × 水の密度 × 重力加速度 =ρ(h+a)Sg[N]



となります(下図のように、物体があるところも含めて水柱があると考えます

上面からの水圧は上から物体を押さえつけるように、下面からの水圧は下から物体を突き上げるように働くので、上面と下面で物体にかかる水圧による力に差が生じます。


その差は、


(下面からの水圧による力)-(上面からの水圧による力)

=ρ(h+a)Sg-ρhSg

=ρaSg


となります。V=a×Sなので、


(下面からの水圧による力)-(上面からの水圧による力)

=ρVg



よって、この差が浮力の公式となるのです。


このように、浮力の公式だけでなく、その公式にどのようなストーリーで求まるのかまで覚えることが大切です。






ストーリーを覚えることのメリットは2つ

1つ目は公式自体が忘れにくくなること。
忘れても自分で導き出せるという方が正しいかもしれませんが、ストーリーを思い出しながら公式の導出を毎日のようにやっていると、自然と公式が頭の中にインプットされます。


2つ目は公式の使い方が分かること。
ストーリーとセットで公式を覚える最大のメリットだと思います。公式をどう出しているかを知っていると、その考え方をもとにして問題をどのように考えたら良いかが分かるようになります

ストーリーの具体例

問題



たとえば、浮力の式の話しでいえば、以下のような問題があったとします。


問題


物体がa/2だけ沈んで水面に浮かんでいる.このとき,物体にかかる浮力の大きさを求めよ.

このとき、公式をただ覚えている人は、


F=ρVg

ρ水:密度[g/m3]、V:物体の体積[cm3]、g:重力加速度[m/s2]


だったなと考えて、公式と同じ式をたてるはずです。


しかし、ストーリーとセットで覚えている人は、


「上面の水圧と下面の水圧の圧力差によって浮力が生じるよな、、だけど、今回の問題は上半分は地上に出てるから水圧がそもそもない。


だから、


ちょうど半分の高さのところで物体が半分に別れていると仮定して、下半分の物体の浮力を考えれば良いのか!」(下図参照)

と考えて、以下のような式をたてるはずです。

F=ρ(V/2)g

ρ:密度 [g/m3]、V:物体の体積 [cm3]、g:重力加速度 [m/s2]


このように、ストーリーとセットで覚えることで、より原理原則に基づいた解き方ができるようになるのです。もちろん、そういった発想ができるようにするための問題演習は必要ですが、考え方は公式の導出から学ぶことができます。


この姿勢が身に付いているかどうかは、物理が苦手な人と得意な人でよく見かける差です。


公式のストーリーを自分で説明できるようになるまでは、何回も繰り返してください。一つの公式をマスターするのに、時間はかかると思います。


しかし、


公式を丸暗記した状態でただ問題を解くよりは力がつきます。


物理は本質の原理原則に立ち返って考えるのが非常に重要な科目なので、まずはこの公式のストーリーという部分に注目して勉強してみてください!

https://rikei-sora.com/buturi-nigate-kokuhuku-ishiki1-2/





Willbeは、理系の受験生の悩みも全て解決します。





まとめ


いかがでしたか?


ここまでは物理担当百瀬が物理のストーリーを覚えることのメリットをお伝えしてまいりました。


百瀬の文章を読んで私は「暗記」という言葉の弊害を痛感せざるを得ませんでした。


数学にしろ物理にしろ文系科目にしろ、覚えろという言葉がかくも誤解を与えるものかと戦々恐々としているのです。


確かに、理解より「出来る事」解けることが優先される瞬間はあります。


確かに「出来るようになる」からこそ「理解」が出来るという側面もあるのです。


しかし、暗記というものは、本気でその用語を覚えても「出来る」にも「理解」にもつながりません。





小学生から指導する身として「覚える」をはき違えた受験生を生み出してはならないと改めて強く思うのです。





「アタマの使い方」も合わせて指導していく必要がある。




物理の公式を覚えても


何に注目して、どうしたらその公式を使うと分かるのか??




そこに苦しんでいる赤穂の大学受験生は、ぜひWillbeにご相談くださいませ。



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