本日の内容は、小学生には当てはまらないため中学・高校関係者のみ読んで欲しい。
Q: 効率的な勉強を教えて下さい。
A: ありません。
心苦しいが何をどう考えても「効率的な勉強」などというものはない。
なぜ成績が伸びないのか?
まずはやってくれ。
問題集周回してから次のことを考えて下さい。
劇的に成績を伸ばした高校生達の話
今回の1学期中間テストにおいて自己ベストを更新する生徒が多数いる。確かに、文理選択がある高校の定期テストの順位に固執すると本質を見失うことも事実ではあるし、大学受験を鑑みた際に問題レベルを無視して順位を語ることも不毛なのだが、何にせよ生徒達は成績は伸ばした。
・学年1位 学年唯一の平均90点達成
・総合順位 96人抜き29位
・数学Ⅱ 82人抜き19位 数B 24人抜き43位
・総合順位 58人抜き 93位
など高校生が成績を軒並み伸ばしてきている。
本人達が語る「なぜ点数があがったのか?」
現在、定期テスト後面談を行い1人1人に話を聞いている。彼らが一様に語るのは以下のように「勉強量を減らした」ということである。
- コミュ英の音読を30回から10回に減らした。
- 数学の問題集を10回から2回に減らした。
- 普段の練習でスラッと解けない問題のみ周回した。
- ノートまとめを辞めた
もともと中学時代の彼らは優秀でも何でもない。ただ英語本文音読を30回繰り返し、学校のワークを周回することで成績をあげ、高校生になった生徒達です。
英語本文音読を30回繰返していた生徒が、最初から10回で良かったのかと言われればそうではない。中学生ならを〇暗記するほど音読することに意味はあるが、高校生が本文を暗記することにそこまで効果があるようには思わない。勇気を振り絞って減らして点数が上がったのは、過去数年間にわたる努力の積み重ねにより「基礎」なるものが出来上がった故に10回でも良くなったのだ。
数学の問題集を何度も繰返していた生徒が、最初から出来ない問題だけを反芻すれば良かったのかと言われればそうではない。本人の「分かっている感覚」と実際の「分かっている」が高い精度で合致するようになってきたのだ。問題集を周回することで「基礎なるもの」が積み上がり基本演算の練習量を減らしてもミスをしなくなったのだ。
故に、最初から「出来ない問題」のみ反芻すれば良いわけではなかった。過去数年間にわたる努力の積み重ねにより「基礎」なるものが出来上がった結果、分からないことが減ったのだ。
いや、勉強法を自ら模索する姿勢が素晴らしい。しかし、それは絶対的な勉強量をこなしたモノだけに許された思考なのです。
生徒達には勉強法に関して、「How to」については「なるほど」と思っている内は成長しない、「そうそう、わかるわかる」と思いながら聞ける・読める状態でないとほぼ効果がない、と伝えている。
まずは、思考停止状態でもなんでもよいので、量をやりきる。
成功したことを継続し、失敗したことを辞める。これ以外に効率的な学習方法を身につける術はない。
確かに、
あらゆる情報の中からすべてを自分で選び、練習方法も題材も自分で選ぶことも非効率極まりない。自らのレベルも分からず到達点すらも分からないのに「ルート」や「how to」を追いかけ自学する。。。コレは大学受験でもっとも失敗するパターンである。それでも先ずは、提示された選択肢の中で試行錯誤しやり切り工夫を積み重ねて欲しい。だから大学受験に逆転はないのだ。
まずは、成績をあげるために絶対的に必要な「量」をこなして欲しい。
本来勉強量を減らしても成績が上がるはずなのに。。。
先ほどの話と矛盾はするかもしれない。
だが、本来、勉強量を減らしても成績があがるのに、課題という名のもとツマラナイ演習を繰返し行っている姿を見るのもやや悲しい。勉強バカを生み出しているようにも見える。
思考停止を停止し言われたことを遵守する戦士を育成しているようにしか見えない。
勉強時間を増やし基礎が積み上がったものが勉強時間を減らしても成績が伸びるて始めて「自分に合った内容で勉強する」ということが許される。その辺は塾の腕の見せ所と言った部分だろう。
どうか。
効率的な勉強などと言うものをさがさないで欲しい。
時代は効率を求めてはいない。
30点から50点を目指す人と、80点から90点を目指す人の努力の量は変わらない
それぞれの課題があるにせよ、成績を伸ばすとは「自分への挑戦」「自分の限界突破」を意味する。その意味で、30点の子も、80点の子も同じ課題を抱えている。
私は90点を目指している訳ではないのでこれぐらいの勉強量で良いなどと思っていては、成績は伸びない。私は80点で良いと思っていては、成績は伸びない。
成績を伸ばしたいと思う子のみが成績を伸ばします。
ただ、努力で到達出来ない世界があることも勉強の難しさです。スポーツが出来なくてもみんな笑ってくれるのに、勉強が出来ないと誰も笑ってくれないのが勉強嫌いを増やす一員です。
Willbe中学生に聞いて欲しい
勉強しなければいけない理由などどこにもない。ここは塾だから勉強をするのです。成績を上げたいなら、当たり前基準を上げなさい。私は「より環境が整った場所」に進学した方が自分自身を成長させてくれると思っている。だから、大学は少しでも上を目指して欲しいと思っている。しかし、それは私が勉強した方が良いと思う理由であってキミ達が勉強しなければならない理由ではない。勉強する理由などと言うものは自ら見いだして欲しい。
私が入塾後にキミ達に求めることはたった1つ。
「出来るようになるまで、やる。」
それだけです。
キミのみが「同じ問題を何度も解き直し」させられている訳ではない。それを自らやるのか、やらないのか、それのみです。何回解き直すのですか? 出来るようになるまでです。キミが限界を突破するには出来なかったことを出来るように練習するほか道はないのです。そこは30点の子も、90点の子も同じです。
キミが「分かったかどうか」なんて私には関係がない。
「分かった」基準は唯一「自分で説明出来るようになるまで」です。
「何を見たら」「どうなる」を答えられなければ分かったとは言わせません。口べたなのは分かる。んが、口べたも練習です。