【偏差値に表れない名門大学シリーズ】叡啓大学 ― 開学6年目、グローバルは地味だ。だから楽しい。

叡啓大学(広島県)の特徴を解説するブログのアイキャッチ画像。偏差値だけでは測れない未来の名門大学として、少人数教育、アクティブラーニング、グローバル教育、豪華な客員教授陣など5つの魅力を紹介し、大学選びの新しい視点を提案するサムネイル。偏差値には表れない名門大学シリーズ

このシリーズは、現役塾長として、偏差値に表れない本物の名門大学を発掘する企画である。

これまで、京都工芸繊維大学、兵庫県立大学、長浜バイオ大学、京都産業大学、大阪工業大学、公立はこだて未来大学などを取り上げてきた。

これらは、すべて、

「100年、あるいは数十年の歴史を積み上げてきた、本物の名門」

が、

今回取り上げる叡啓大学(えいけいだいがく)は、広島県公立大学法人が、2021年4月に開学した、まだ4年目の新設公立大学であり、

卒業生は、まだ2世代(2025年3月に1期生58名、2026年3月に2期生82名)しか輩出されていない。

100年の伝統もなく、
産業界の広範なOBネットワークもなく、
河合塾偏差値は50~52程度で、

私が設定する

「名門の4条件」のうち、②継続的な人材輩出、という条件は、

明らかに現時点では満たしていないにも関わらず「なぜ、そんな大学を、塾長のシリーズで取り上げるのか?」

その答えを、

立命館アジア大学(APU)出身の塾長だからこそ

「未来の名門」

として、シリーズで取り上げ徹底的に語りたい。

その理由が、以下の5つだ。

  • 開学時から徹底的に設計された教育
  • 客員教授陣の異常な豪華さ
  • 1クラス25人、100分×2コマ、全授業アクティブラーニング
  • 1学年約10名を教員2名が担任する
    「ポート制度」という超少人数指導
  • 入学から半年の英語集中プログラム、全授業日英2言語、在学中に必ず国外活動という、徹底したグローカル教育

グローバルを体現する立命館アジア太平洋大学出身であるからこそ感じる「叡啓大学の良さ」を熱弁するとともに、

(前半部分を読み飛ばして「グローバルの虚構」以降のみ読んでいただいても構わないと思いながら、)

赤穂の高校生・保護者の皆様に、

「大学は、もう、偏差値と伝統だけで選ぶ時代ではない」

というメッセージを、この記事を通じて伝えたい。


  1. 叡啓大学とは
    1. 基本データ
    2. そもそも「ソーシャルシステムデザイン学部」とは何か
  2. 第1部:叡啓大学の5つの独自性
    1. 独自性① ― 客員教授陣が、異常に豪華
    2. 独自性② ― 1クラス25人、100分×2コマ、全授業アクティブラーニング
    3. 独自性③ ― 1学年約10名を教員2名が担任する「ポート制度」
    4. 独自性④ ― 全授業日英2言語、半年間英語集中プログラム、在学中必ず国外活動
    5. 独自性⑤ ― 広島駅から徒歩10分の都心キャンパス
  3. 第2部:塾長として、正直に語りたい部分
    1. 課題1:開学からわずか4年、卒業生はまだ2世代
    2. 課題2:2023年、開学3年目で初の定員割れ
    3. 課題3:偏差値は曖昧である。
    4. それでも、なぜ塾長は、この大学を推すのか
  4. 第3部:1期生・2期生の就職実績
    1. 1期生(2025年3月卒業、58名)の進路
    2. 2期生(2026年3月卒業、82名)の進路
    3. 就職実績から読み取れること
  5. 第4部:塾長が定義する「名門の4条件」で、叡啓大学を評価する
    1. ①体系的な教育:◎
    2. ②継続的な人材輩出:△
    3. ③業界からの評価:○
    4. ④唯一無二の独自性:◎
    5. 総合評価
  6. 第5部:向いている高校生像
  7. 第6部:結びに ― 赤穂の高校生・保護者への提案
    1. 「大学は、偏差値と伝統だけで選ぶ時代ではない」
    2. 100年の伝統がなくても、名門になれる
  8. グローバルは超地味【私が最も伝えたいこと】
    1. グローバルという虚構
    2. 「グローバル」だけでは、意味がない
    3. APUで気づいた「ローカルの重要性」
    4. 「グローカル」という言葉
    5. APUの校訓「自由・平和・ヒューマニズム」
    6. 塾長として、赤穂の高校生に伝えたいこと
    7. 叡啓大学の教育に、話を戻そう
    8. 叡啓大学の教育設計に、「ローカル」が組み込まれている
    9. 塾長として、はっきり言う
    10. APUと叡啓大学の共通点
    11. 赤穂の高校生に、塾長として提案したい
    12. 塾長の実体験から、最後に
  9. あわせて読みたい。

叡啓大学とは

基本データ

正式名称: 叡啓大学
英語名: Eikei University of Hiroshima
設立: 2021年4月(開学)
設置主体: 広島県公立大学法人(公立大学)

所在地:
広島市中区幟町(のぼりちょう)1-5
JR広島駅から徒歩10分の都心キャンパス

学部構成:
ソーシャルシステムデザイン学部
ソーシャルシステムデザイン学科
(1学部1学科の単科大学)

入学定員: 100名

  • 春入学(4月):80名
    ― 総合型選抜50名、
      学校推薦型選抜20名、
    一般選抜10名
  • 秋入学(9月):20名
    ― 留学生選抜のみ

学生数:約400名(全学年合計、留学生含む)

河合塾偏差値:50~52

  • 単科大学(1学部1学科)
  • 極めて小規模(1学年100名、全学400名)
  • 公立大学
    (学費は年間約53万5,800円+入学金、県内出身者と県外出身者で入学金が異なる)
  • 都心キャンパス(広島駅徒歩10分)
  • 総合型選抜が入試の中心
    (春入学80名中50名が総合型)
  • 秋入学は留学生専用
    (多文化キャンパスの徹底)

そもそも「ソーシャルシステムデザイン学部」とは何か

「ソーシャルシステムデザイン」とは、大学公式サイトによれば、

「社会の仕組み(=ソーシャルシステム)を、システムとして理解し、自ら課題を発見し、解決策を立案・実行し、新たな価値を創り、社会をよりよく変えていくデザイン(=設計)の方法論」

と定義されている。

つまり、

経済学部でも、経営学部でも、政策学部でも、工学部でも、情報学部でも、デザイン学部でも、教育学部でも、社会学部でもないが、すべての要素を含む文理融合の「学際的」学部

あえて分かりやすく言えば、

社会課題を、

解決する方法そのものを学ぶ学部

だ。

アジア太平洋学部とはなんぞや? 

似たような空気です笑

私の持論としては、訳の分からない学部名は怪しいのであるが、詳しく見ていくと、名が体をあらわ足している事に気が付いたのだ。

具体的には、

ソーシャルシステム
デザイン学部とは?
  • 教養としてのリベラルアーツ

    経済、芸術、法的思考、哲学、環境、心理、社会、テクノロジーなど、多様な分野をリベラルアーツで学び

  • 武器としての

    そこに、ICT・データサイエンス、実践英語という「ツール」を組み合わせ

  • 実践

    PBL(Project Based Learning)や体験・実践プログラムで、社会課題を実際に解決する経験を積む

という、

「知識+ツール+実践」

の3層構造で、社会課題を解決できる人材を育てる、という設計だ。


公共政策学部と何が違うのですか?


おそらくイメージとしては公共政策を思い浮かべてもらっても構わないだろう。


このあたりは、立命館アジア太平洋大学(APU)や国際教養大学(AIU)と少し毛並みが違う。



第1部:叡啓大学の5つの独自性


独自性① ― 客員教授陣が、異常に豪華

まず、叡啓大学を語る上で、

客員教授陣の異常な豪華さ

は感じてしまう。

「客員教授」というのは、常勤ではないが、大学の教育・研究に定期的に関わる著名人・実務家のこと。


深澤直人(ふかさわ なおと)氏

世界的プロダクトデザイナー

  • NAOTO FUKASAWA DESIGN 代表
  • 一般財団法人 THE DESIGN SCIENCE FOUNDATION 設立者
  • 多摩美術大学 副学長
  • 日本民藝館 館長
  • 令和7年度 芸術選奨文部科学大臣賞受賞

深澤直人氏は、日本を代表するプロダクトデザイナーであり、無印良品(MUJI)、±0(プラスマイナスゼロ)、B&Bイタリアなど、数多くの世界的ブランドのデザインを手がけてきた。

「静かで力のあるデザイン」で知られ、電子機器から家具、インテリア、建築まで、幅広い領域でデザインを手がける、世界的な巨匠である。

その深澤直人氏が、叡啓大学の開学時から客員教授として関わっている


山口周(やまぐち しゅう)氏

独立研究者・著作家

  • 『ニュータイプの時代』
  • 『武器になる哲学』
  • 『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』

など、ビジネス書のベストセラー作家として広く知られる。

慶應義塾大学文学部哲学科卒、
同大学院文学研究科修士課程修了。

電通、ボストン コンサルティング グループなどを経て、現在は独立研究者として活動。

「知識偏重型の時代から、感性・美意識・哲学の時代へ」というメッセージを、日本のビジネス界に強烈に発信し続けている。

その山口周氏が、開学時から叡啓大学の客員教授。


藤野英人(ふじの ひでと)氏

ファンドマネージャー

  • レオス・キャピタルワークス 会長兼社長
  • 「ひふみ投信」などの運用責任者

日本を代表するアクティブファンドマネージャーとして、投資家教育・金融教育の分野でも著名。

早稲田大学法学部卒。

野村投資顧問(現・野村アセットマネジメント)などを経て、レオス・キャピタルワークスを設立。

「投資は社会を良くする」という哲学で、日本の投資文化を変えようとしてきた人物。


前野隆司(まえの たかし)氏

「幸福経営学」の第一人者

  • 慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 教授
  • 武蔵野大学ウェルビーイング学部 学部長

「幸福学」「幸福経営学」の日本における第一人者として知られる。

キヤノン、カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、ハーバード大学客員教授などを経て、現職。

「幸福を科学する」というアプローチで、企業・社会・教育に大きな影響を与えている。


客員教授陣の豪華さの意味

このメンバーを、改めて眺めてほしい。

  • 世界的プロダクトデザイナー
    深澤直人
  • 時代を代表するビジネス思想家
    山口周
  • 日本を代表するファンドマネージャー
    藤野英人
  • 幸福学の第一人者
    前野隆司

これは、

通常の大学の客員教授陣とは、レベルが違う

と言わざるを得ない。

なぜ、開学したばかりの新設公立大学に、これほどのメンバーが集まったのか。

答えは、

「叡啓大学の開学時のビジョンに、彼らが本気で共鳴したから」

だ。


初代学長 有信睦弘(ありのぶ むつひろ)氏の存在

叡啓大学の初代学長は、有信睦弘氏。

  • 元 東京大学 副学長
  • 元 東芝 技術主監
  • 経済産業省・文部科学省の各種委員を歴任

つまり、

  • 日本の産業界のトップリーダーであり、
  • 日本の大学教育の政策設計にも関わり、
  • 日本の科学技術政策の中枢にいた人物

が、叡啓大学の初代学長として、開学時のビジョンを設計した。

このビジョンに共鳴して、深澤直人、山口周、藤野英人、前野隆司といった、日本を代表する実務家たちが、客員教授として集まった。

これが、叡啓大学の、

「開学時から、日本の大学教育の未来を先取りしよう」

という姿勢を体現しようとした開学に携わる方々の本気さと実行力と言うべきなのだろう。

新設大学として有名人をアテンドする組織力は見落とせないと思うのです。


独自性② ― 1クラス25人、100分×2コマ、全授業アクティブラーニング

叡啓大学の第2の独自性は、

授業スタイルそのもの

にある。


大学の授業とは思えない、少人数教育

叡啓大学の授業は、

原則として1クラス25人程度

で行われる。

一般的な国公立大学の授業は、100人〜500人の大教室で行われることが多い。

私立の総合大学だと、300人以上の講義もざらだ。

その中で、叡啓大学の「1クラス25人」は、

大学の授業というより、

ハーバード・スタンフォードのMBAクラス、

あるいは英米のリベラルアーツカレッジ

に近い規模

だ。

さらに、

英語集中プログラムは、1クラス16人程度

という、

小規模専門単科大学にしかなしえない超少人数体制と言わざるを得ない。


教員による一方向的な講義は、最大20%まで

叡啓大学のもうひとつの特徴は、

教員による一方向的な講義は、

最大で20%程度

というルールだ。

つまり、

授業の80%以上は、学生同士の対話、グループディスカッション、質疑応答、プレゼンテーション、ロールプレイなど、学生が主体的に参加する時間に費やされ、

教員が延々と講義するのは、最大20%までということになる。

これは、大学の授業として、極めて珍しいと心の奥底から思う。

塾長として、

「これはもう、大学というより、少人数制の英語教室、あるいは対話型のワークショップに近い」

と言いたい。

座学ではなく実践をアピールする大学は増えてきたが、ここまで実践に拘る大学も珍しい。


1コマ100分×2コマ連続の授業

さらに、叡啓大学の授業は、

1コマ100分×2コマ連続

という形式が中心だ。

つまり、200分(3時間20分)を、ひとつのテーマに集中する。

これにより、

  • 同時期に並行して履修する科目が少なくなる
  • ひとつの授業に集中して取り組める
  • 対話・ディスカッション・実践に、十分な時間を割ける

という、

「深く、集中して、実践的に学ぶ」

環境が実現している。


全授業がアクティブラーニング

叡啓大学の授業は、

すべての科目・すべての授業がアクティブラーニング

と定められている。

これは、他の大学の「一部の科目でアクティブラーニングを取り入れています」というレベルとは、根本的に違う。

「全授業、例外なく、アクティブラーニング」

これが、叡啓大学の教育設計だ。

先ほどの実践教育との相互関係ともいえる。

もはやアクティブラーニングや少人数制を標榜する大学の権威を失墜させるほどの違いがここにある。


PBL(課題解決型学習)の徹底

さらに、叡啓大学では、

PBL(Project Based Learning、課題解決型学習)

が、正規カリキュラムの中核として組み込まれている。

企業、NPO、国際機関、地方自治体などと連携し、

  • 実際の社会課題をテーマに
  • 学生がチームで課題を分析し
  • 解決策を立案し
  • 発表・実践する

というプロセスを、正規の授業として繰り返す。

名門大学シリーズでも何度も登場すしているPBL。

「PBLは、今や多くの大学で導入されており、それ自体は差別化要素として弱い」

しかし、叡啓大学のPBLは、

「全学部生が、1クラス25人の少人数体制で、100分×2コマの集中授業で、企業・NPO・国際機関と連携して行う」

という、他の大学には真似できない設計になっている点が、決定的な差だ。


独自性③ ― 1学年約10名を教員2名が担任する「ポート制度」

叡啓大学の第3の独自性は、

「ポート制度」

という、日本の大学ではほぼ例のない、超少人数指導体制だ。

とにかく少人数。

ここまで少人数制をあらゆる角度でアピールしてくる大学も見当たらない。


「ポート」とは何か

叡啓大学の公式サイトによれば、

「1学年約10名×4学年を、専門分野の異なる教員2名が担任する『ポート』が学生支援の柱」

とある。

つまり、

  • 学生:1学年約10名×4学年 = 約40名
  • 担任教員:2名(専門分野が異なる)
  • 教員研究室と学生の滞在部屋が隣接配置

という、

「小さな家族のような、超少人数コミュニティ」

が、大学の中に複数存在する構造だ。


なぜ、この制度が革新的なのか

日本の一般的な大学では、

  • 学部生の担任制度は、ほぼ存在しない
  • ゼミ(3年次以降)で、初めて教員と密接に関わる
  • 学部1・2年次は、大教室の講義を受けるだけ

というのが、標準的な状況だ。

叡啓大学の「ポート制度」は、これを根本から覆す。

  • 入学した瞬間から、担任教員2名が付く
  • 教員2名と、学生が、日常的にコミュニケーションを取れる環境
  • 将来のキャリアプラン、学修計画、進路相談を、担任教員が伴走する

これは、

「大学教員による、高校の担任のような、あるいはハーバード・スタンフォードのMBAのアドバイザーのような、密接な指導」

を、大学の正規カリキュラムに組み込んだ、やはり珍しい制度なのだ。


「ポート制度」が可能な理由

なぜ、叡啓大学は、この制度を実現できるのか。

答えは、

「単科大学で、1学年100名しかいないから」

だ。

一般的な国公立大学のように、1学年1,000名以上、複数学部を抱えていたら、この制度は絶対に実現できない。

叡啓大学は、

「小さな大学だからこそ、できる教育」

を、徹底的に追求している。

これは、規模の経済ではなく、

「規模の質」

を追求する、極めてユニークな戦略だ。


独自性④ ― 全授業日英2言語、半年間英語集中プログラム、在学中必ず国外活動

叡啓大学の第4の独自性は、

徹底したグローバル教育

だ。


半年間の英語集中プログラム

叡啓大学の学生は、

入学後、1年次の1学期と2学期、半年間の英語集中プログラム(Intensive English Program)を必修で履修

する。

このプログラムでは、

  • 1クラス16人程度の超少人数
  • 英語ネイティブの教員による授業
  • 読む・書く・話す・聞くの4技能を、集中的に鍛える

という、

「半年間、集中的に英語を鍛える」

環境が整っている。

確かに、立命館アジア太平洋大学で私は英語を学んだ。

しかし、それは「英語開講の授業」で単位を取得することが前提にされており、積極的な英語コミュニケーションは、個人の主体性に依存する。

逃げられない環境こそ英語にとって最も重要な視点なのである。

APUの分が悪い😢


全授業、日本語・英語の2言語で開講

さらに、叡啓大学では、

すべての授業科目が、

日本語版・英語版の両方で開講される

つまり、学生は、

  • 日本語で受講することも
  • 英語で受講することも
  • 途中から英語に切り替えることも

自由に選べる。

これは、

「日本の大学で、ここまで徹底した2言語教育を、正規カリキュラムに組み込んだ大学は、極めて稀」

と言える。

APUや国際教養大学(AIU)を語っていながら、「きわめて稀」と断言するもの恥ずかしいのではあるが、公立大学としてのAIU人気を鑑みれば、

やはり叡啓大学は、価値ある大学だと思われる。

確実にAIUに比肩する。


在学中に、必ず国外での活動が必須

さらに、叡啓大学の学生は、

在学中に必ず一度、国外での活動を必須とし、4単位以上(2科目以上)を履修

しなければならない。

具体的には、

  • 海外インターンシップ
  • 海外ボランティア活動
  • 海外留学
  • 国際機関でのプログラム参加

など、多様な選択肢が用意されている。

これは、

「日本の大学で、国外活動を『必修』にしている大学は、極めて稀」

と言える。

くどすぎて本当に申し訳ないのではあるが、

APU(立命館アジア太平洋大学)、AIU(国際教養大学)、ICU(国際基督教大学)といった、国際系の名門大学と並ぶ、

「本気のグローバル教育」

を、開学時から設計に組み込んでいる。


国際学生寮の存在

さらに、叡啓大学のキャンパスから徒歩0分の場所に、

国際学生寮

が完備されている。

ここでは、

  • 日本人学生と留学生が共同生活
  • 多文化・共生を、日常生活の中で体験
  • 20か国以上の学生が交流するキャンパスライフ

が実現している。

「4年間、多文化環境の中で生活する」

ことの出来ない大学の一体何がグローバルだというのであろうか。


独自性⑤ ― 広島駅から徒歩10分の都心キャンパス

叡啓大学の第5の独自性は、

都心キャンパスという立地

だ。


JR広島駅から徒歩10分

叡啓大学のキャンパスは、

広島市中区幟町(のぼりちょう)1-5

にあり、

JR広島駅から徒歩約10分

という、都心の一等地に位置している。


「都心キャンパス」の意味

多くの国公立大学は、郊外に大規模なキャンパスを持つ。

  • 広島大学:東広島市(広島駅から車で1時間)
  • 岡山大学:岡山市郊外
  • 九州大学:福岡市郊外(伊都キャンパス)
  • 大阪大学:吹田市・豊中市郊外

これは、大規模なキャンパスと実験施設を確保するために、避けられない選択だった。

しかし、叡啓大学は、

「あえて、都心にキャンパスを構える」

という決断をした。

理由は明確だ。

  • 単科大学で規模が小さいため、大規模キャンパスが不要
  • 企業・NPO・行政・国際機関との連携が、都心なら容易
  • 学生が、都市の中で、リアルな社会課題に触れられる
  • インターンシップ・実践プログラムへのアクセスが圧倒的に楽

これは、

「小さいからこそ、都心に置ける」

という、叡啓大学の設計哲学と、完全に整合している。

近年、私立大学の倍率は「駅近」であるかどうかが、重要な要素となっている。

京都産業大学の時にもお話しした事実である。

駅に近い大学。

人気を博すのは間違いないのである。

広島の路面電車の便利さも忘れてはならない。


第2部:塾長として、正直に語りたい部分

ここまで、叡啓大学の5つの独自性を、徹底的に解説してきた。

しかし、塾長として、シリーズの信頼性を守るために、

正直に語らなければならないこと

がある。

叡啓大学の課題・弱点・不安要素を、率直に提示したい。


課題1:開学からわずか4年、卒業生はまだ2世代

まず、最大の課題として、

叡啓大学は、開学からまだ4年しか経っていない

という事実がある。

  • 2021年4月 開学
  • 2025年3月 1期生卒業(58名)
  • 2026年3月 2期生卒業(82名)

つまり、卒業生の総数は、まだ140名程度。

塾長のシリーズで定義している「名門の4条件」のうち、

「②継続的な人材輩出」

という条件は、現時点では、まだ満たしていない。

「継続的」というためには、少なくとも10年、できれば20年、卒業生を輩出し続ける必要がある。

叡啓大学が、この条件を満たすかどうかは、

あと10年、20年、経ってみないと分からない

というのが、正直なところだ。


課題2:2023年、開学3年目で初の定員割れ

もうひとつ、正直に伝えなければならない事実がある。

2023年、叡啓大学は開学3年目で、初の定員割れを経験した。

中国新聞の報道(2023年6月)によれば、

  • 春入学の日本人学生:定員80名を確保
  • しかし、秋入学の留学生:目標20名に届かず
  • 総合で見ると、初の定員割れ

という状況だった。

この背景には、

  • コロナ禍による留学生の来日の遅れ
  • 新設大学としての知名度不足
  • グローバル人材市場の変化

など、複数の要因があったと考えられる。


課題3:偏差値は曖昧である。

叡啓大学の偏差値は、

河合塾では、明確なボーダーラインが公表されていない

状態だ。

理由として、

  • 一般選抜の定員が、わずか10名(全定員100名中)
  • 入試の中心は総合型選抜(50名)と学校推薦型選抜(20名)
  • 一般選抜の合格者数が少なすぎて、統計データが取れない

ということが原因である。

「偏差値が公表されていない」

ということは、

「模試で自分の合否可能性を判断するのが、極めて難しい」

ということを意味する。

これは、受験生・保護者にとって、大きな不安要素だ。


それでも、なぜ塾長は、この大学を推すのか

以上の課題を、正直に提示した上で、それでも、塾長として、この大学を、

「未来の名門」

として推したい理由を、率直に語りたい。


理由①:開学時のビジョンが、桁違いに壮大

叡啓大学は、

  • 元東京大学副学長・元東芝技術主監の有信睦弘氏が学長
  • 深澤直人、山口周、藤野英人、前野隆司が客員教授
  • 開学時から、日本の大学教育の未来を先取りしようというビジョン

という、

「並の新設大学ではありえない、桁違いに壮大な開学ビジョン」

を持っている。

これは、20年後、30年後に、日本を代表する名門大学に育つ、大きな可能性を秘めている。


理由②:教育設計が、他の大学が真似できないレベル

叡啓大学の教育設計は、

  • 1クラス25人、100分×2コマ、全授業アクティブラーニング
  • ポート制度による超少人数指導
  • 全授業日英2言語、半年間英語集中プログラム
  • 在学中に必ず国外での活動

という、

「他の大学が、簡単には真似できない、極めて徹底した設計」

になっている。

これは、大規模大学では、規模の問題で絶対に実現できない、

「小さいからこそ、できる教育」

だ。


理由③:1期生・2期生の就職実績が、極めて堅実

叡啓大学の1期生・2期生の就職実績は、

  • 1期生(2025年3月卒業):
     就職率100%
  • 2期生(2026年3月卒業):
     就職率98.6%

という、極めて堅実な数字を出している。

しかも、就職先は、

  • 情報通信業(IT・マスコミ)
  • 金融・保険業
  • 製造業
  • 商社
  • 公務員

など、極めて多様で、

「文理融合リベラルアーツで、多様な業界に進める」

という、叡啓大学の設計思想が、実際の就職実績に反映されている。


理由④:公立大学として、学費が極めて安い

叡啓大学は、

公立大学

であるため、学費が極めて安い。

  • 授業料
     年額53万5,800円
  • 入学金
     広島県内出身者28万2,000円
     広島県外出身者39万4,800円
  • 4年間の総額
     約250万円〜260万円

これは、私立大学(4年間で400万円〜700万円)と比較して、圧倒的に安い。

しかも、

  • 高等教育の修学支援新制度(給付型奨学金+授業料減免)の対象校
  • 授業料減免(急変事情対応)制度あり
  • 留学生には授業料半額減免

という、経済的支援体制も整っている。

「これだけの徹底した教育を、公立大学の学費で受けられる」

というのは、極めて稀有な機会だ。


第3部:1期生・2期生の就職実績

叡啓大学の卒業生が、実際にどんな進路に進んでいるか、公式データを整理する。


1期生(2025年3月卒業、58名)の進路

  • 卒業生:58名
  • 就職希望者:48名
  • 大学院進学者・その他:10名

就職状況

  • 就職率:100%
     (就職希望者48名のうち、全員が就職)
  • 企業・団体への就職:44名(91.7%)
  • 公務員:4名(8.3%)

主な就職業種

  • 情報通信業(IT関係、マスコミ等)
  • 金融・保険業界(銀行、損害保険会社等)
  • 製造業
  • 商社
  • サービス業

就職先の本社所在地

  • 東京都:20名(41.7%)
  • 広島県:18名(37.5%)
  • その他:10名(20.8%)

「本社が東京」であっても、配属先が広島県やその他の県である場合が多いため、実際に広島県で勤務する卒業生の割合は、37.5%より高いと予想される。

広島から東京に本社を持つ企業へ就職活動を行える地方大学がどれほどあるのだろうか?

岡山大学卒業者ですら、東京に本社を持つ企業へのアプローチは、難しいと思われる。


2期生(2026年3月卒業、82名)の進路

  • 卒業生:82名
  • 就職希望者:70名

就職状況

  • 就職率:98.6%
     (就職希望者70名のうち、69名が就職)
  • 企業・団体への就職:65名(94.2%)
  • 公務員:4名(5.8%)

主な就職業種

  • サービス業:20.3%
  • 情報通信業(IT・マスコミ):15.9%
  • 製造業:14.5%
  • 商社:13.0%
  • 金融・保険業:10.1%

就職先の本社所在地

  • 東京都:39.1%(最多)
  • 広島県:33.3%(2番目)
  • その他:27.6%

就職実績から読み取れること

1期生・2期生の就職実績から、以下のことが読み取れる。

①就職率は極めて堅実

1期生100%、2期生98.6%は、公立大学として、極めて優秀な数字。

②業種が多様

情報通信、金融、製造、商社、サービス、公務員と、極めて多様な業種に進んでいる。

これは、

「文理融合リベラルアーツで、あらゆる業界に進める」

という、叡啓大学の設計思想が、実際の就職実績に反映されている。

③東京・広島の2大就職先

東京と広島が、就職先の本社所在地の約7〜8割を占める。

これは、叡啓大学が、

  • 広島県立公立大学として、地元・広島の産業界に人材を送り込む使命
  • 同時に、東京の全国規模企業への進出も実現している

という、両立した実績を示している。


第4部:塾長が定義する「名門の4条件」で、叡啓大学を評価する

このシリーズで定義した「名門の4条件」に、叡啓大学を当てはめてみよう。

名門の条件叡啓大学の現時点での該当度
①体系的な教育◎ 極めて高い
②継続的な人材輩出△ 卒業生2世代のみ、これから
③業界からの評価○ 就職率100%・98.6%、これから
④唯一無二の独自性◎ 極めて高い

①体系的な教育:◎

  • 1クラス25人、100分×2コマ、全授業アクティブラーニング
  • ポート制度による超少人数指導
  • 全授業日英2言語、半年間英語集中プログラム
  • 在学中に必ず国外での活動
  • 客員教授陣が世界レベル

体系的な教育としては、

現時点で、日本の大学の中でも、極めてトップクラスの設計

と言える。


②継続的な人材輩出:△

  • 開学からわずか4年
  • 卒業生はまだ2世代(140名程度)
  • 「継続的」と評価するには、あと10年、20年が必要

これは、正直に、△と評価するしかない。


③業界からの評価:○

  • 就職率100%(1期生)、98.6%(2期生)は、極めて堅実
  • しかし、まだ「業界内での評価が確立している」とまでは言えない
  • 東京・広島の企業からの評価は、着実に構築されつつある

現時点で、○と評価する。

10年後、20年後には、◎になる可能性が高い。


④唯一無二の独自性:◎

  • 深澤直人、山口周、藤野英人、前野隆司の客員教授陣
  • ポート制度、100分×2コマ、全授業アクティブラーニング
  • 全授業日英2言語、必修国外活動
  • 都心キャンパス+国際学生寮

これは、他の大学には絶対に真似できない、

極めて高い独自性

を持っている。


総合評価

「現時点で、名門の4条件のうち2つを◎で、1つを△、1つを○」

という、極めて特殊な位置づけの大学。

塾長として、はっきり言いたい。

叡啓大学は、「今の名門」ではない。

しかし、

「10年後、20年後の名門候補」

として、極めて注目すべき大学である。

そして、赤穂の高校生が、

「今、この大学に進学することの意味」

は、極めて大きい。

なぜなら、

  • 開学時のビジョンに賛同した学生として、大学と一緒に成長できる
  • 客員教授陣との、極めて濃密な関係を築ける
  • 「叡啓大学1期生・2期生・3期生・4期生」として、一生誇れる卒業生になれる
  • 20年後、30年後に、叡啓大学が名門として確立した時、「初期のパイオニア卒業生」として尊敬される

という、極めて特殊な機会があるからだ。


第5部:向いている高校生像

叡啓大学が向いている高校生のチェックリストを示しておく。

✔ 偏差値表や大学ランキングでは測れない、「未来の教育」に賭けたい
✔ 少人数教育で、教員と密接な関係を築きたい
✔ 英語を本気で使えるようになりたい
✔ 国外での活動を、大学生活の中で経験したい
✔ 都心キャンパスで、企業・NPO・行政と関わりたい
✔ 文理融合リベラルアーツで、幅広く学びたい
✔ 社会課題の解決を、大学で本気で学びたい
✔ 深澤直人、山口周、藤野英人、前野隆司などの客員教授に、直接学びたい
✔ 「新設大学の初期メンバー」として、大学と一緒に成長する誇りを持ちたい
✔ 公立大学の学費で、私立以上の教育を受けたい

このうち、4つ以上当てはまるなら、叡啓大学はあなたにとって、

「他のどの大学にもない、最高の環境」

になる可能性が高い。


第6部:結びに ― 赤穂の高校生・保護者への提案

塾長として、最後に、赤穂の高校生・保護者の皆様に伝えたいことがある。


「大学は、偏差値と伝統だけで選ぶ時代ではない」

このシリーズで、私が繰り返し伝えてきたメッセージは、

「偏差値だけで、大学の本当の価値は測れない」

というものだった。

しかし、叡啓大学は、そのメッセージをさらに一歩進めて、

「大学は、偏差値と伝統『だけ』で選ぶ時代ではない」

というメッセージを、鮮烈に投げかけている。


100年の伝統がなくても、名門になれる

大工大は、100年の伝統で、関西の名門になった。

京都工芸繊維大学は、120年の伝統で、西の名門になった。

國學院大學も、日本大学芸術学部も、長浜バイオ大学も、それぞれの歴史の中で、名門としての地位を確立してきた。

しかし、叡啓大学は、

開学からわずか4年で、日本の大学教育の未来を提示している。

「歴史がないから、名門ではない」

「伝統がないから、選ぶ価値がない」

という、従来の常識を、根本から覆そうとしている。

これは、

日本の大学教育の、大きな地殻変動

だと、塾長として、本気で感じている。



グローバルは超地味【私が最も伝えたいこと】

グローバルという言葉が流行り続けている。

いかにも映えそうな言葉でもある。

叡啓大学の第4の独自性は、

徹底したグローバル教育

だった。

しかし、叡啓大学の教育を「グローバル教育」と、そのまま呼ぶのは、本質を半分見落としている気がしてならないので、最後に大きな声で言っておきたい。

塾長は立命館アジア太平洋大学(APU)の卒業生だ。

大分県別府市の山の上で、80か国以上から集まった学生たちと4年間を過ごした、日本で最も国際化された大学のひとつの卒業生として、「グローバル教育の本当の意味」グローバルが地味な存在である」を、身をもって知っている。

だからこそ、はっきり言いたい。

叡啓大学が実現しているのは、

「グローバル教育」ではなく、

「グローカル教育」だ。


グローバルという虚構

多くの日本の大学が、

「うちはグローバル教育に力を入れています」

と、口を揃えて言う時代になった。

  • 海外留学プログラムがあります
  • 英語で授業を受けられます
  • 留学生を積極的に受け入れています
  • 海外インターンシップを提供しています

これらは、確かに「グローバル教育」の一部だ。


「グローバル」だけでは、意味がない

APUに入学した当初、私も多くの学生と同じように、

「英語ができるようになりたい」

「世界平和に貢献したい」

「国際感覚を身につけたい」

「世界で活躍できる人材になりたい」

と、漠然と考えていた。

しかし、4年間、80か国から来た学生たちと共に学び、生活し、議論する中で、気づいたことがある。

それは、

「グローバルであること」は、

それ自体が価値を持つのではなく、

「ローカル」があって初めて意味を持つ

という決定的な真実だ。


APUで気づいた「ローカルの重要性」

APUには、インドネシアから来た学生、ベトナムから来た学生、韓国から来た学生、ウガンダから来た学生、ペルーから来た学生、フランスから来た学生……。

私は、アメリカ人とカナダ人とバンフラディッシュ人と生活を共にした。

第2言語はベトナム語。
ベトナム人男性と共に、ベトナム人女性の尻に敷かれながらベトナム語ウィークの運営した。嘘です。ベトナム人女性は強かった。彼女たちの手足として動いただけ。。。

彼らと4年間、同じキャンパスで過ごす中で、

私に、何度も質問が投げかけられた。

それは、

「日本のことを教えてください」

「あなたの地元は、どんな場所ですか?」

「日本の伝統文化についてどう考えていますか?」

「日本の教育制度は、どう機能していますか?」

「日本の政治は何故停滞しているのですか?」

という、

「日本」「地元」「自分のルーツ」への質問

だった。

私も彼らに同じ問いかけをする。

アメリカ人って○○というイメージがあるが、実際、どうなん?

などと。


そこで、気づいた。

「グローバル」とは、

英語ができることでも、

海外に行くことでも、

留学生と友達になること

でもない。

「グローバル」とは、

自分のローカル(地元・国・文化・歴史・アイデンティティ)を、

深く理解し、

それを世界に発信できる力のことだ。

もちろん、それが母国である必要もない。

つまり、

「グローバル ≠ ローカルの否定」

「グローバル = ローカルの深い理解と、それを世界に翻訳する力」

ローカルなしにグローバルなどありえないのである。

これが、APUで4年間かけて、私が学んだ、最も重要な真実だった。

グローバルは地味なのである。


「グローカル」という言葉

この考え方を、一言で表現するのが、

「グローカル(Glocal)」

という言葉だ。

  • Global(グローバル)= 世界的、地球規模
  • Local(ローカル)= 地域的、地元

この2つを組み合わせた造語が「グローカル」。

意味は、

「世界的な視野を持ちながら、地域に根ざして活動する」

「地域の課題を、世界的な視野で解決する」

「地域の価値を、世界に発信する」

という、

「グローバルとローカルの、両立と統合」

を表す概念だ。


APUの校訓「自由・平和・ヒューマニズム」

APUの校訓は、

「自由・平和・ヒューマニズム」

というものだ。

そして、APUの教育理念は、

「アジア太平洋地域から、世界の未来を創造する」

というもの。

「アジア太平洋というローカルから、グローバルに貢献する人材を育てる」

という、

極めてグローカルな理念

だ。

APUで学ぶ学生は、

  • 大分県別府市という、極めてローカルな環境に、4年間身を置く
  • 別府温泉、大分の伝統文化、九州の歴史を、日常的に体験する
  • 同時に、80か国から集まった留学生たちと、日々議論する
  • そして、「日本人としての自分」「地方の若者としての自分」を、他国の学生に説明する
  • その過程で、「自分は何者か」「自分はどこから来て、どこへ行くのか」を、徹底的に考える

これが、

APUのグローカル教育の本質

だ。


塾長として、赤穂の高校生に伝えたいこと

赤穂の高校生に、塾長として、繰り返し伝えたいメッセージがある。

「グローバルを目指す前に、あなたのローカルを、深く知りなさい。」

  • 赤穂市の歴史(赤穂浪士、塩、瀬戸内海文化)
  • 兵庫県の産業(神戸港、姫路の重工業、播磨の農業)
  • 日本の伝統文化、日本の教育、日本の政治
  • そして、あなた自身のルーツ、家族の歴史、地元の物語

これらを、深く理解した上で、初めて、

「世界に、何を発信できる自分か」

が、見えてくる。

英語が話せるだけでは、意味がない。

海外に行っただけでは、意味がない。

「日本のこと、赤穂のこと、自分のことを、深く理解し、それを英語で世界に発信できる」

これが、本物のグローバル人材だ。


叡啓大学の教育に、話を戻そう

長く、APUの経験を語ってきた。

なぜかと言うと、

叡啓大学の教育を評価するには、この「グローカル」という視点が、絶対に必要だから

だ。

叡啓大学の教育を、単に「グローバル教育」として見ると、

「英語ができる」
「海外に行ける」
「留学生と交流できる」

という、表層的な理解に留まってしまう。

しかし、叡啓大学の教育設計を、

「グローカル教育」

という視点で読み解くと、

驚くほど、深い設計思想が浮かび上がる

のである。


叡啓大学の教育設計に、「ローカル」が組み込まれている

叡啓大学の教育設計を、改めて見てほしい。

①「広島」という、極めて強力なローカル

叡啓大学は、広島市中区にキャンパスを構える、

広島県立の公立大学

だ。

広島県には、

  • 世界で唯一の被爆地としての歴史(平和記念資料館、原爆ドーム)
  • 日本を代表する重工業の集積(マツダ、三菱重工、造船業)
  • 世界遺産の宮島、厳島神社
  • 瀬戸内海の豊かな自然と食文化
  • 独自の広島弁と地域文化

という、

極めて濃密で、世界にも発信力のあるローカル資源

がある。

叡啓大学の学生は、この広島というローカルの中で、4年間を過ごす。

つまり、

「広島という、極めて強力なローカルを、日常的に体験する4年間」

が、叡啓大学の教育の、大きな柱になっている。


②「地元・広島の企業と連携したPBL」

叡啓大学のPBL(課題解決型学習)は、

  • 広島県内の企業
  • 広島県内のNPO
  • 広島県の地方自治体
  • 広島の産業界

と連携して行われるものが、極めて多い。

これは、

「広島という、極めて具体的なローカルの中で、社会課題を解決する経験」

を、学生に提供している。

「東京の企業と、抽象的なコンサルティング業務」ではない。

「広島県の中小企業と、具体的な地域課題」

に取り組む。

これが、叡啓大学のPBLの、極めて重要な特徴だ。


③「就職先の3割以上が広島県」

先に見た通り、叡啓大学の1期生の就職先は、

  • 東京都:41.7%
  • 広島県:37.5%

だった。

さらに、「本社が東京」の企業でも、配属先が広島県になるケースが多いため、

実際に広島県で勤務する卒業生の割合は、37.5%より高い

と、大学自身が公式に述べている。

つまり、叡啓大学は、

広島というローカルに、人材を還元する使命

を、極めて明確に持っている。

これは、単なる「グローバル人材の輩出」ではなく、

「グローカル人材の育成 ― 世界的視野を持ちながら、広島に貢献する人材の育成」

という、極めてグローカルな設計だ。


④「必修の国外活動」の意味

叡啓大学では、在学中に必ず一度、国外での活動が必修となっている。

この「必修」の意味を、塾長として、深く読み解きたい。

多くの大学の「海外留学プログラム」は、

  • 「英語を学びに行く」
  • 「異文化体験をする」
  • 「グローバルな視野を広げる」

という、

「外に行く」ことそのものが目的

になっている。

しかし、叡啓大学の「必修国外活動」は、

「広島という自分のローカルを、世界と比較して、深く理解し直す機会」

として設計されている。

これは、APUの教育理念と、驚くほど共通している。

「外に行くこと」は、「自分のローカルを見つめ直すこと」の手段

というのが、グローカル教育の本質だ。


⑤「日英2言語」の意味

叡啓大学の全授業が日英2言語で行われる、という設計も、グローカルの視点で読み解ける。

これは、

「英語だけの授業」ではない。

「日本語で、日本の文脈から考える経験」

「英語で、世界の文脈から考える経験」

の、両方を、同じ授業内容について経験できる。

つまり、

  • 日本語で「日本社会」を分析する
  • 英語で「グローバル社会」を分析する
  • そして、両者を統合して、「日本社会と世界社会の関係」を考える

という、

極めて高度な思考訓練

が、日常的に行われる設計だ。

これも、単なる「英語教育」ではなく、

「日本語と英語、両方の視点から、世界を捉える力を鍛える教育」

という、グローカルな設計だ。


塾長として、はっきり言う

塾長として、はっきり言いたい。

叡啓大学の教育は、単なる「グローバル教育」ではない。

「広島という強力なローカルを土台にした、グローカル教育」

なのである。

これは、APUで4年間を過ごした塾長として、極めて高く評価している。

なぜなら、

  • グローバルだけを追いかける教育は、必ず「根なし草」になる
  • ローカルだけに閉じこもる教育は、必ず「井の中の蛙」になる
  • グローバルとローカルを、意図的に統合する教育こそが、本物の国際教育

だからだ。

叡啓大学は、この本物の国際教育を、開学時から徹底的に設計に組み込んでいる。

これは、日本の大学教育の中で、極めて稀有な設計思想だ。


APUと叡啓大学の共通点

塾長として、APUと叡啓大学の共通点を、改めて整理する。

観点APU叡啓大学
ローカルの拠点大分県別府市広島市中区
世界への発信力アジア太平洋地域から世界へ広島から世界へ
多国籍キャンパス80か国以上の学生20か国以上の学生
英語教育英語で受講できる授業多数全授業日英2言語
ローカル体験別府温泉、大分文化、九州の歴史広島の平和文化、瀬戸内文化、重工業
教育理念アジア太平洋から世界へ広島から世界へ

驚くほど、共通した設計思想を持っている。

そして、決定的な違いは、

  • APUは、私立大学(初年度納入金約140万円、4年間で500万円以上)
  • 叡啓大学は、公立大学(4年間で約250万円〜260万円)

という、学費の圧倒的な差だ。

「APUと同じ教育理念を、公立大学の学費で受けられる」

というのが、叡啓大学の、他に類を見ない魅力だ。


赤穂の高校生に、塾長として提案したい

塾長として、赤穂の高校生・保護者に、この点を強く伝えたい。

もし、あなたが、

  • 英語を本気で使えるようになりたい
  • 海外に行きたい
  • グローバルな視野を身につけたい
  • 世界で活躍する人材になりたい

そう考えているなら、

単に「グローバル教育を売りにしている大学」を選んではいけない。

なぜなら、多くの大学の「グローバル教育」は、

「根のない、表面的な国際化」

に留まっているからだ。

本当に選ぶべきは、

「グローカル教育を、本気で設計している大学」

だ。

その代表格が、

  • APU(大分別府)
  • AIU(秋田国際教養大学)
  • ICU(国際基督教大学)
  • そして、叡啓大学(広島)

これらの大学は、

「ローカルに根ざしたグローバル教育」

を、本気で設計している。

その中でも、叡啓大学は、

「公立大学の学費で、この教育を受けられる」

という、極めて稀有な選択肢だ。


塾長の実体験から、最後に

塾長として、APUで学んだ最も大切なことを、最後に、赤穂の高校生に伝えたい。

「あなたのローカルを、深く知ることから、グローバルは始まる。」

赤穂という、素晴らしいローカルに生まれ育ったあなたには、

  • 赤穂浪士の物語
  • 塩業の歴史
  • 瀬戸内海の文化
  • 播磨の伝統
  • 兵庫県の産業

という、極めて豊かなローカル資源がある。

これらを、深く理解し、愛し、そして世界に発信できる力を身につける。

それが、本物の国際人だ。

叡啓大学は、その本物の国際人を育てる、極めて優れた設計を持った大学である。

もちろん、日本ではないローカルを知るということもグローバルの前提なのである。

グローバルとは、地味なのです。

APU卒の塾長として、心から、そう推したい。




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