兵庫県の公立高校入試の国語は、
選択肢と抜き出しだけでできています。
記述問題は出ません。
それなのに、
赤穂市の進学個別指導塾Willbeの中3国語では、
150字くらいの記述問題も
あえて扱っています。
「入試に出ないのに、なぜ?」
と思われるかもしれません。
姫路西高校や姫路東高校をめざす
赤穂の中学生にとって、
高校入試はゴールではなく
スタートだからです。
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この記事では、その理由と、
50字から150字の記述問題で
本当に大切なことをまとめます。
Willbeの中3国語で150字の記述を扱う理由
理由は三つあります。
高校に入ってから必ず必要になるから
姫路西高校や姫路東高校のような進学校では、
入学してすぐの定期テストから
長い記述が当たり前に出てきます。
大学入試でも同じです。
公立入試に記述がないからといって、
中学で一度も書かずに進学すると、
高校で初めて
「自分で答えを組み立てる」問題に出会います。
そこで挫折してしまう生徒を、
私は何人も見てきました。
赤穂市から姫路の高校に通うと、
通学に時間を取られるぶん、
高校に入ってから
書く練習をいちから始める余裕は
あまりありません。
書く力は、短い期間では身につきません。
だから中3のうちに、
型だけでも知っておいてほしいのです。
▶関連記事:【推薦合格した中3へ】2ヶ月の空白が命取り。高校の勉強で「落ちこぼれる子」と「逆転する子」の残酷な違い
私立高校の入試に備えるため
併願で受ける私立高校の中には、
国語で記述を出す学校もあります。
公立の対策だけでは、
そこに備えることができません。
公立入試の選択肢問題の読み方も変わるから
記述の練習では、
「なぜそう言えるのか」を
本文の根拠から自分で説明しなければなりません。
この読み方が身につくと、
選択肢を見る前に、
自分で答えの見当をつけられるようになります。
紛らわしい選択肢に
振り回されることが減ります。
記述の練習は、
公立入試と関係ないように見えて、
実は同じ読解力を鍛えています。
▶関連記事:国語の選択肢問題、いつまでもなんとなくで解くから力が付かない。
選択肢・抜き出しと記述は何が違うのか
選択肢と抜き出しに慣れると、
読み方がこんなふうに固まってしまいます。
- 答えは本文のどこか1か所にある、という前提で読む
- 正解を自分で作らず、選択肢を比べて消していく
長い記述では、
このどちらも対応が出来ません。
特に、抜き出そうとする姿勢は悪い癖です。まさに、SNSやニュースを見て、全てを判断しようとする姿勢そのものです。
答えは本文の離れたいくつかの場所にあります。
それを拾って、
一つの筋道につなぎ直して、
正解の形を自分で一から作るのです。
抜き出しは「探す」。
選択肢は「比べる」。
長い記述は「組み立てる」。
選択肢では正解できていた生徒が、
同じ文章の記述では書けない。
これはよくあることで、
原因はここにあります。
ここからは、記述の作業を
「読む」「設計する」「組み立てる」
の3段階に分けて説明します。
第1段階 読む:答えの材料をどこから取るか
字数は「見るべき範囲」の指定
字数は、たくさん書けという意味ではありません。どこまで読んで答えるかを示しています。
50字前後なら、
傍線部とその前後の数行で
答えがそろうことが多いです。
100字前後なら、
段落、または段落をまたいだ
対比や原因と結果を含みます。
150字前後なら、
文章全体の主張とつなげることを
求められていることが多いです。
150字の問題に
傍線部のまわりだけで答えると、
どれだけていねいに書いても
「部分的には正しいけれど、核心に届いていない」
答案になります。
字数が増えたら、
まず読む範囲を広げる。
これが最初の一歩です。
「誰の考えか」を取り違えない
評論文には、
筆者が反対するために紹介している
世の中の一般的な考えが出てきます。
「〜と考えられがちだ」
「一般に〜とされる」
といった部分です。
これを筆者の主張と取り違えると、
要素の数がそろっていても
大きく減点されます。
長い記述ほど本文の広い範囲を使うので、
この取り違えが起きやすくなります。
拾った材料ひとつひとつについて、
「これは筆者の考えか、
筆者が否定している考えか」
を確かめてください。
抽象と具体の「高さ」をそろえる
筆者はふつう、
「抽象的な主張 → 具体例 → もう一度まとめ」
の順で書きます。
具体例をそのまま書くと、
説明になっていないと見なされます。
反対に、
本文の難しい言葉だけを並べると、
本文を貼り付けただけで
何も説明していない答案になります。
ただし、「がんばった」「かわいそう」のような
ぼんやりした言葉で済ませるのも、説明になっていません。
何をどうしたのか、筆者の言葉で具体的に書きます。
答案は、
筆者がまとめ直した段階の言葉で書くのが基本です。
具体例は、
主張を理解するための材料として読み、
答案には原則として持ち込みません。
▶関連記事:具体なき言葉に意味はない|国語で教えているリテラシー|外山滋比古「実のある話」を通して
第2段階 設計する:問題の型ごとの考え方
「どういうことか」は、部品に分けて置き換える
傍線部を、文節ごとに区切ります。
たとえば
「言葉は/私たちを/閉じ込める/檻でもある」
という傍線部なら、四つに分けます。
それぞれの文節が、
本文のどこで別の言葉に言いかえられているかを探し、
置き換えて組み立て直します。
「檻」のようなたとえの言葉は、
筆者自身が本文の別の場所で
言い直していることが多いです。
それを使います。
自分でたとえを解釈すると、
ずれやすくなります。
答案の骨組みは、
傍線部の文の形そのものです。
傍線部の主語と述語にあたる部分が
答案にあるかどうか。
これを確認すると外れません。
「なぜか」は、つながらない2点の間を埋める
よくある失敗は、
傍線部を言いかえただけの答えです。
「AはBだから」という、
同じことのくり返しになってしまいます。
傍線部「AはBである」が問題にされるのは、
AとBが一見つながらないからです。
答えの中心は、
A →(本文にある中間の理由C)→ B
のCを見つけることです。
「Aには〜という性質がある。
その性質が〜を生む。
だからBと言える」
このように、
筋道の段差を一段ずつ埋めていきます。
字数が多いほど、
この段差を細かく埋めることが求められます。
物語文の気持ちは、書かれていない言葉を選ぶ
物語文では、
気持ちが直接書かれていないことがほとんどです。行動や表情、まわりの景色の描写から読み取ります。
差がつくのは、次の三つです。
一つ目は、気持ちを表す言葉の正確さです。
「うれしい」ではなく、「安心した」「誇らしい」「照れくさい」など、場面に合った言葉を選べるかどうか。ここは語彙の量が、そのまま点数になります。
二つ目は、反対の気持ちが同時にある場面です。
「腹が立つけれど、相手の言い分も分かってしまう」のような割り切れない気持ちを、
片方だけで書くと半分しか点になりません。
長い字数の気持ちの問題は、
ほとんどがこれを書かせるために出されます。
三つ目は、気持ちの変化です。
「変化」を聞かれたら、
変化する前の気持ち、
きっかけ、
変化したあとの気持ち。
この三つがそろっているかを確認します。
第3段階 組み立てる:拾った材料を答案にする
要素には優先順位がある
採点の基準になる要素は、
たいてい同じ比重ではありません。
これがないと、
ほかが書けていてもほとんど点にならない
「核になる要素」。
あれば点が上がる
「加点される要素」。
字数が足りないときに削るのは、
飾りの言葉や言い回しのほうで、
要素そのものではありません。
英語で言うなら、
まずはSVO、SVOOで語ってくれということになります。
核を外して、
まわりの要素をたくさん書いた答案は、
字数が埋まっていても点が出ません。
まず核を決めて、
そこから肉付けしていきます。
要素を並べるだけでなく、関係を書く
×「Aである。Bである。Cである。」
これは並べただけです。
○「Aであるために、本来はBのはずが、かえってCになる」
こちらは、原因と結果、
そして「逆になる」という関係が見えます。
「ために」
「にもかかわらず」
「ではなく」
「その結果」
要素どうしをつなぐ言葉の選び方そのものが、
読み取った結果です。
ここが合っているかどうかで、
本文の筋道をつかめているかが
採点する人に伝わります。
記述問題の書き方が身につく練習のしかた
模範解答を読んで
「なるほど」で終わる練習では、
ほとんど力はつきません。
Willbeでは、
次の流れで取り組みます。
- 模範解答を要素に分けて、核と加点要素を自分で分類する
- それぞれの要素が本文のどこから来たかを線で結ぶ
- 自分の答案でどの要素が抜けたか、そしてなぜそこを読み落としたかを言葉にする
- 何日か空けて、同じ問題をもう一度書く
いちばん大切なのは3番です。
「傍線部の近くしか見ていなかった」
「筆者の考えと一般論を取り違えた」
原因が分かると、
次に初めて見る問題で
同じ失敗をしなくなります。
これは、
読む・設計する・組み立てる
のどこでつまずいたかを
自分で見つける作業でもあります。
よくある質問
兵庫県の公立高校入試の国語に、記述問題はありますか?
ありません。
兵庫県の公立高校入試の国語は、
選択肢と抜き出しの問題で構成されています。
▶関連記事:【2025年/令和7年度】兵庫県公立高校入試「国語」どこよりも詳しい解答解説と徹底講評
記述問題が出ないのに、中3で記述を練習する意味はありますか?
あります。
姫路西高校や姫路東高校などに進学すると、
定期テストや大学入試で長い記述が求められます。
また、記述の練習で
「なぜそう言えるのか」を本文から説明する読み方が身につくと、
公立入試の選択肢問題の読み方も変わります。
赤穂市のWillbeでは、中3国語で記述をどのように扱っていますか?
150字程度の記述問題を扱い、
模範解答を要素に分けて、
自分の答案に何が足りなかったか、
なぜ読み落としたかを確認しながら
書き直す練習をしています。
保護者の方へ
兵庫の公立入試だけを考えれば、
記述の練習は遠回りに見えるかもしれません。
でも、高校に入った瞬間から、
「自分の言葉で説明する」力は
あらゆる教科で求められます。
中3の今、
記述の型を一度でも体験しておくことは、
高校生活のスタートを大きく変えます。
中3のみなさんへ
最初は、150字なんて
とても埋まらないと思うはずです。
でも、記述は才能ではありません。
読む範囲を決めて、
材料を拾って、
つなぎ方を考える。
手順の問題です。
書けなかった答案こそ、
いちばんの教材になります。
一緒に、ひとつずつ組み立てていきましょう。
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余談。
以前は、全国高校入試問題正解という旺文社の問題集をご家庭で買ってもらって、一部だけ使用していたのですが、最近出版された「偏差値70突破問題集」が優秀なことに気が付き、使用しています。
問題集代金が安くなって良かった笑
