マニアたれ
小学生/中学生/高校生の皆様。
時代はマニアを求めています。
マニアが勝ちます。
マニアであることに誇りを持ちましょう
というわけで今月のWillbe図書館2025年4月追加図書第3弾は、山本淳子さんの「古典モノ語り」です。古文に詳しい界隈ではかなりの有名人のようです。私は存じ上げませんでした。
偉そうに語っていますが、私は古文に関して「ちょこちょこ古文の問題集をみているだけ」の素人です。
なぜ古典/古文なのか??

ChatGPT作イラスト
大学入試も高校入試も「無駄な知識」が命を救う??
そもそも最近の入試の傾向として、高校入試でも大学入試でも「哲学」「生物」関連の話題がよく登場します。
割と硬派な出題が多い兵庫県公立高校入試国語論説文において、「生物」という観点から「機械と人間」みたいなテーマで出題されていたりするのです。
これは、入試対策として「哲学」「生物」関連の本を読みなさいという意味ではありません。時代としてそういう時代なんだろうと思います。
30代~40代の間で流行っていそうなテーマなんです。本屋さんに言った時も、YouTube界隈、その他動画界隈をみていても「幸せって何?」「私って?」「人間って??」みたいなことを考える世の中なのです。
人生80年で、なんなら100年です。労働してお金を稼ぐ!以上のことを考えてしまう人が多いということですね。20代の方々を見ていても「社会貢献」を考える方は多いように思います。
なぜ古文なのか?
哲学専攻の方には怒られてしまいますが、哲学は「ふとした疑問」について考えているだけです。
「人間とは?」「私とは?」といった哲学めいたことを考えるためには、入試の評論/論説で出題されているような「哲学書」を読まなければいけないかと言えば、そんなことはありません。
例えば、古文が好きな人ならば、古文で良い訳です。古文を読んでると「人間って変わらないよね~」と思えたりします。
「古典モノ語り」は、大学受験古文で勉強している古文常識を少しだけ詳しく掘り下げて書いてくれています。「古典モノ」のモノは「物」を中心とした「者(人間)」模様という意味です。
組織人の心をぶっ刺す藤原道長の悲哀
大鏡より
第1章「牛車①」のなかに紹介されていた「大鏡」で描かれている「牛車」にまつわるエピソードで笑ってしまいます。大鏡も入試頻出です。私が笑った大鏡のエピソードは、古文有名問題集にも掲載されているのをみかけます。
【紹介されていたエピソード】
藤原道長は貴族として最高権力を誇ったが、一時期は屈辱的にも、甥で8歳も年下の伊周より身分が低い時期があった。
伊周が河原で休憩していたところ、道長が牛車で通りかかった。
道長は、そのまま横切ると伊周の邪魔/失礼になると思い「伊周に無礼だからもう少し遠くを進みなさい」と牛者の運転手に伝えた。
牛者の運転手は「委縮するな堂々と行け」と道長に伝えた。
組織で務める皆様。
分かりますよね?
この道長の悲哀とうれしさ。
このエピソードの解釈は、様々に出来ると思うのですが、運転手の男気というか主人を思う心はきっと道長の心を救ったに違いありません笑
あるいは部活を頑張ってる中学生や高校生で、後輩に敗北を経験したことが人も道長の悲哀とうれしさが分かるかもしれません笑
弟や妹の才能を恨んでしまったことがある兄や姉も分かるかもしれません。
人って変わりませんよね。
「古典モノ語り」山本淳子
「古典モノ語り」は、確かに少しマニアックです。
高校で古文を勉強したことがある人ぐらいでないと読みにくいかと思います。
あまり古文を覚えていません!という方は、↓この辺から古文の世界に入っていただいて。
少女漫画を読まれる方は、この辺から笑入っていただければ嬉しいです。
古文が好きな高校生へ
時代はマニアを欲しています。
堂々と「古典モノ語り」をお読みください。
Willbe 図書館
